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MEMSとセンサの工場の投資額、23年まで成長曲線描く

MEMSおよびセンサの工場の生産能力は2018年から2023年までの5年間で約25%増の月産470万枚に達しそうだ、という見通しをSEMIが発表した。SEMIは、通信やクルマ、医療、モバイル、工業用などのIoTデバイスのセンサに使われることで爆発的に成長するだろうと見ている。

MEMS and Sensors Capacity, Fab Counts (Volume Fabs excluding Fab/EPI, with probability > 50%)

図1 MEMSおよびセンサの工場への投資額が成長 出典:SEMI


MEMS(Micro- Electro- Mechanical System)は機械的なセンサはもちろん、アクチュエータとしてビデオプロジェクタやインクジェットプリンタヘッドにも使われてきたが、IoT時代には加速度やジャイロ、圧力などのセンサとしての使用が増えることは間違いない。

SEMIは、230社以上、400カ所以上の拠点について、MEMSとセンサ(光センサ含む)の生産能力(200mmウェーハに換算した枚数)を2012年から2023年に渡って調査した。これによると、MEMSのファブは、2023年には全体の46%に達することになりそうだ。また、イメージセンサのファブは全体の40%になると見ている。残りの14%はイメージセンサ以外のセンサでMEMSを使わないものとなる。

ファブの製造装置への投資額は2018年から2023年の間にほぼ40億ドルに達するとして、そのうちの70%が300mmのイメージセンサ工場への投資になるという。この中にソニーが長崎に1000億円の新工場を建設する分が含まれているのかどうかは不明。

地域別に見ると、日本のファブへの投資額が最も大きく2018年にはトップになり、続いて台湾、米国、欧州/中東、さらに中国、という順番になりそうだという。2020年には日本は20億ドルに達しトップだが、23年には台湾がトップになり16億ドルを投資し、中国が第3位になると見ている。2023年でも台湾と日本が第1位と2位をキープすると予測する。

2018年から2023年までに新しい量産工場は14工場が建てられるとしており、8インチから12インチまでのウェーハをプロセス処理する。この内で中国が最も多くの工場を建てると見ている。

(2019/10/31)
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