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シリコン面積は第3四半期も過去最高に

シリコンウェーハの面積が2018年第3四半期も過去最高の32億5500平方インチを記録した。第3四半期ないし第4四半期の面積は、2019年第1四半期の半導体チップの売り上げに関係する。これは、半導体製造装置材料に関する団体SEMIがまとめたもの。

図1 シリコンウェーハの出荷面積は上り調子 出典:SEMI

図1 シリコンウェーハの出荷面積は上り調子 出典:SEMI


SEMIによると、2018年第3四半期におけるシリコンウェーハ面積は、前四半期比3.0%増、前年同期比8.6%増という高い伸びを示している。半導体・エレクトロニクスが単なる電子産業の中だけではなく、IT全体から社会システムへ広く広がってきた影響だろう、とSEMIは見ている。現実にモノづくり産業では民生用・工業用からもう一つ、社会インフラ向けへと広がり、IT産業でも個人向け・企業向けから社会インフラ向けへと変わりつつある。つまりITを支える半導体が社会インフラ、公共事業的分野へと広がっている様子を示している。

半導体産業はメモリバブルが終わり、メモリの歩留まりが上がると共に、DRAMの需要が少し緩んできたため単価は下がり気味になってきた。一方NANDフラッシュは、歩留まりが上がり、単価が下がりながらも生産量は増えている。このためシリコン面積が増えていることは納得できる。また、メモリ以外の製品、例えばパソコン用のCPUは、生産量を抑えてきたものの、パソコン需要が回復しつつあり、供給不足になっている。また、スマホやパソコン以外にもIoTデバイスや組み込みボードの開発が徐々に進んできており、センサをはじめとしてIoT関連のチップが成長路線に乗ってきたようだ。

(2018/11/08)
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