ノートPCでのSSD採用率は2016年に33%、18年には50%超へ
市場調査会社のTrendForceは、ノートPCに使われるSSD(半導体ディスク装置)が2018年には50%を超えるだろうという予想を発表した。2015年はノートPCにおけるSSD採用率は25%だったが、2016年に33%に達すると見ている。
図1 ノートPCにおけるSSDの採用率推移 出典:TrendForce
この予測は、この第3四半期におけるMLC(多ビット/セルの略だが、2ビット/セルを指すことが多い)のSSD平均コントラクト価格は、第2四半期よりも0〜0.5%上昇し、TLC(3ビット/セル)は0〜1%下がった。第2四半期に大手ノートPCベンダーの在庫が減ると共に、新モデルの需要が喚起され、第1四半期に対して世界のノートPCの出荷数は8.2%増加し、ノートPC用SSDも同24%増加した。
5月〜6月にはTLCフラッシュメモリは供給不足で単価が上がり、世界のチャンネル(流通)市場でのSSD出荷数は同12%増えた。第2四半期におけるノートPCでのSSD採用率は32〜33%に達し、パソコン向けのSSDは同15〜20%増の2830万台に達したと見積もっている。
第3四半期では、NANDフラッシュは供給不足となり、TLCフラッシュメモリの価格は高止まりになると予想する。PC向けのSSDの出荷はチャンネル市場への出荷を犠牲にしても2〜3%しか増えないだろうと見ている。
3D-NANDに対しては、パソコングレードのSSDにはTLCが主に使われるだろう。MLCの3D-NANDは製品コストに関するメリットは少なく、3D-NANDフラッシュ市場のメジャーにはならないため、MLCはハイエンドストレージ市場に限られると見ている。
SSDインターフェースに関しては、パソコン大手は下半期にPCI Expressを採用し始めたばかりで、チャンネル市場の大部分の需要はまだSATA IIIインターフェースに留まっている。パソコングレードのSSDにおいて普及していたからだ。PCIeは、2015年からわずかに増えるが、2016年のパソコン用SSD市場の20%だけに留まるだろうと見ている。