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Micron(旧エルピーダ)、モバイルDRAMでHynixに離される

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DRAMの単価が下がり、2015年第2四半期における世界のDRAM売上額は、前四半期比4.8%減の114億ドルに下がる一方(参考資料1)、モバイルDRAMは逆に同7.7%増で成長している(参考資料2)。このような調査結果をTrendForce傘下のDRAMeXchangeが発表した。トップ5社ランキングも掲載している(表1)。

表1 2015年第2四半期におけるモバイルDRAM売上トップ5社 出典:DRAMeXchange

表1 2015年第2四半期におけるモバイルDRAM売上トップ5社 出典:DRAMeXchange


DRAMの平均契約単価がこの7月に前月比15%低下し、DDR3 4Gバイトのメモリモジュールは20.5ドルに値下がりした。パソコン用DRAMの単価下落が著しく、DRAM全体の単価を下げた。MicrosoftのWindows 10がパソコンの買い替え需要を喚起するほどの魅力がないため、パソコン用DRAMの在庫が増え単価が下がってきている。第3四半期には第2四半期よりもさらに30%下がるとDRAMeXchangeは見ている。

一方、スマートフォン向けのモバイルDRAMはSamsungとAppleの新機種がこれから発表されることで、需給バランスがとれ、価格は上昇気味になっている。それだけではない。次世代モバイルDRAMのLPDDR4が登場し始め価格を押し上げている。今や、モバイルDRAMの販売額は、DRAM全体の33.7%に増えてきている。

この状況を見据えながら、DRAMメーカーはモバイルDRAMの増産を加速し、パソコンDRAM比率を落とし、モバイルDRAMへのシフトを図っている。モバイルDRAMトップのSamsungは、そのフラグシップ機種であるGalaxy S6及びS6 Edgeには3GバイトのLPDDR4を搭載しており、SamsungはモバイルDRAMの比率を40%に引き上げている。

SamsungはGalaxy S6の出荷増強に従い、モバイルDRAMの売り上げが前四半期比19.1%増の22億1900万ドルに達した。同社はLPDDR4で他のメーカーよりも微細な20nmプロセスでリードしているとDRAMeXchangeは見ている。Appleの次機種iPhoneにもLPDDR4が搭載されるという。

2位のSK Hynixは同12.1%増の9億2000万ドルを売り上げ、市場シェアを前四半期の22.9%から23.9%に伸ばした。対照的に3位のMicron(旧エルピーダ)は同21.3%減の6億3700万ドルと大きくシェアを落とした。Micronの前四半期での市場シェアは22.6%、とSK Hynixと拮抗していたが、第2四半期では大きく差を付けられてしまった。その要因をDRAMeXchangeは、微細化投資が遅れ、いまだに30nm、25nmプロセスが中心だからだと見ている。加えて、中国のスマホ向けeMCPがいまだに開発段階で、これも遅れているとしている。

Micronは、20nmプロセスの立ち上げを2015〜2016年度にかけて行い、2016年度から本格的な量産に入るというスケジュールを立てている。最新の投資家説明会では、広島工場とイノテラで20nmのクオリフィケーションと立ち上げを行っているとしている。20nmの立ち上げ時の歩留まりは25nmプロセスの時よりも早く上がっていくと見ている。2016年度後半には広島工場で1X nmプロセスの立ち上げを行う予定である。

参考資料
1. TrendForce Reports Global DRAM Industry Revenue Fell 4.8% in Q2 as Contract Prices Continue to Drop (2015/08/11)
2. TrendForce Reports Global Mobile DRAM Industry Sees 7.7% Revenue Growth in Q2 as It Resists Price Decline (2015/08/17)

(2015/08/18)

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