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第1四半期の世界半導体は6%成長、今後を占う

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2015年第1四半期における世界半導体市場は前年同期比6%増の831億ドルに達したと米SIA(半導体工業会)が発表した。この数字はもちろん、史上最高値になる。前年同期の半導体市場は、史上最高だったから、今年も成長していることになる。今後はどうか。

表1 米国が好調の世界半導体市場 出典:SIA

表1 米国が好調の世界半導体市場 出典:SIA


SIAが発表する数字はいつも3ヵ月の移動平均値である。このほど発表された、3月の数字277億1000万ドルは、1月〜3月の合計を3で割った数字である。だから第1四半期の数字は、この3倍の831億3000万ドルになる。昨年同期と比べると6%増だが、前月の277億4000万ドルと比べると-0.1%減である。この数字は今後の動向をどう見ればよいだろうか。

2月の数字は、2014年12月〜2015年2月の3ヵ月間の平均である。3月は2月よりも0.1%減ということは、2014年12月の方が2015年3月よりも高い数字を示していたことになる。SIAの数字はWSTSをベースにしているというものの、単月の数字を公表していない。全て3ヵ月の移動平均値である。2015年のWSTSの数字が2015年5月8日現在で報告されていないため見積もってみよう。

1〜3月の合計の数字から、WSTSに公表されている1〜2月単月の合計数字を差し引くと、3月の数字296億9500万ドルを見積もることができる。2014年12月単月は298億7900万ドルであるから、やはり前月の移動平均値よりも0.6%少ないことが推察できる。このわずかな減少は、これまでの実績と比べてどうか。


図2 WSTSの単月ごとの世界半導体売上高 出典:WSTSの数字をセミコンポータルが加工

図2 WSTSの単月ごとの世界半導体売上高 出典:WSTSの数字をセミコンポータルが加工


図2は、2008年からのWSTSの単月の売り上げを示したものだが、世界の半導体売上額は各四半期の最後の月、すなわち3月、6月、9月、12月にピークが来るという特徴がある。リーマンショックの時は、この特徴が大きく崩れたため、今回は参照しない。これを踏まえたうえで、各年の3月と前年の12月を比較してみる。2014年の3月は280億7000万ドルで、2012年12月の277億6000万ドルよりも、1.1%大きい。2013年3月は262億2000万ドル、2012年12月の254億5000万ドルよりも、3.0%大きい。2012年3月は264億1000万ドル、2011年12月の253億5000万ドルよりも4.2%大きい。2011年3月は284億6000万ドル、2010年12月の265億6000万ドルよりも7.2%大きい。

各年の成長率と比べてみよう。2011年は0.4%増の2983億ドル、2012年は2.7%減の2916億ドル、2013年は4.8%成長の3056億ドル、2014年は9.9%増の3358億ドルであった。これらをプロットした図が図3である。


図3 前年12月に対する3月の売り上げと、その年の成長率との相関 出典:WSTSのデータを元にセミコンポータルが加工

図3 前年12月に対する3月の売り上げと、その年の成長率との相関 出典:WSTSのデータを元にセミコンポータルが加工


図3を見る限り、リーマンショック後のオーバーシュート/アンダーシュート気味になった2010年、2011年を除くと、あまり相関はなさそうだ。むしろ、逆の相関がやや見られるくらいだ。3月が前年の12月よりも低い数字だからといって、今後のビジネス環境が悪化するという訳ではなさそうだ。

SIAは、地域別の売り上げも公表しているが、アメリカの伸びが前年同期比14.2%増と著しく、ドル高の影響を表している。日本円や欧州ユーロと比べ、ドルは高値安定が続いている。

(2015/05/08)

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