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300mmウェーハ工場の生産能力、韓国・米国企業に集中、6割以上

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300mmウェーハ工場を持つ企業の地域別生産能力のシェアを米調査会社のIC Insightsが発表した。これによると最もシェアが高いのは韓国企業で35%、次が北米の28%、3番目が台湾企業21%、日本企業は14%という結果になった(図1の右)。

図1 300mmウェーハの地域別シェア 2014年12月現在 出典:IC Insights

図1 300mmウェーハの地域別シェア 2014年12月現在 出典:IC Insights


300mmウェーハを使う製品はメモリが多く、韓国にはSamsungとSK Hynixがある。中でもSamsung1社だけで世界の300mm生産能力の24%を占める。同社はDRAMとNANDフラッシュという大量生産が必要なメモリ製品を生産しているためだ。

だからといって、韓国内での生産能力のシェアは28%と少し下がる(図1の左)。SamsungもSK Hynixも300mmラインの海外工場の生産能力も増やしてきたためである。Samsungは中国に一つ、米国に二つの300mmラインを持つ。SK Hynixは中国に最大の300mmラインを持つ。

意外と思われたのが台湾だ。メモリに比べファウンドリの300mm化は、さほど多くないようだ。300mmラインを持つ台湾企業のシェアが21%にとどまっているが、その内85%、すなわち世界シェアとして18%弱がファウンドリである。300mmラインが台湾内に22%あるということは台湾以外の企業が台湾で生産していることを意味する。Micron Technologyと南亜プラスチックとの合弁会社Inotera社が300mmラインを台中で稼働させている。

台湾企業で海外に生産ラインを持つメーカーはUMCであり、シンガポールに300mmラインを構築している。

米国企業は28%のシェアを持つが、海外生産が大きな比重を占めており、米国内では15%しかシェアはない。Intelはアイルランドに300mmの最先端工場を持ち、GlobalFoundriesはドイツのドレスデンに300mm工場を持つ。いずれも本社は米国だが、工場は海外である。

日本は東芝が巨大な工場を四日市に持ち、ルネサスは那珂に300mm工場を持つなど14%のシェアであるが、エルピーダを買収したMicron Technologyが300mm工場を持っている。

(2014/12/19)

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