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2014年の世界半導体、9.0%増の3331億ドル規模に

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2014年の世界の半導体売上額は前年比9.0%増の3331億5100万ドルになりそうだとWSTSが発表した。春の見通しは6.5%増であったため、上方修正したことになる。特に大きく伸ばした地域は、やはりアジア太平洋地域で、11.4%増と大きく、その金額は1942億2600万ドルに達した。

図1 2014年は9%増の上方修正 出典:WSTS

図1 2014年は9%増の上方修正 出典:WSTS


今回の見積もりは、11月18日米国サンフランシスコで開催されたWSTS会議で、作成され、12月2日に全世界に対して発表されたもの。この市場予測は世界の主要半導体メーカー28社が集まり、市場予測データを元にまとめられた。なお、WSTSに加盟している半導体メーカーは現在53社である。

WSTSの統計は、半導体デバイスを納入した場所で表しているため、アジア太平洋地域に半導体を使う企業が最も多いことを意味する。AppleのiPhoneで代表されるように台湾のEMSが中国で作っているケースが多い。また、台湾にはウェーハファウンドリのTSMCやUMCがあり、ウェーハプロセス終了後はASEのようにチップをアセンブリ・パッケージング・テストする請負企業OSATもある。量産製品は、台湾のOSATを経てEMSへ直接届けられることが多い。欧米などで設計し、台湾で製造とアセンブリ、中国へ納入、というパターンは半導体の典型的な納入パターンだ。この傾向はますます強く、WSTSの地域別統計でアジア太平洋の売り上げはますます増えていく。

製品別では、最も大きく伸びたと思われる製品は、メモリで17.3%増と昨年に引き続き伸ばした分野である。次はアナログで、10.2%増とこれも2桁成長を見込んでいる。メモリは特にNANDフラッシュの伸びが大きい。SSDの進展が期待されている。

2015年以降に関しては、世界の半導体市場を2015年は3.4%成長、2016年は3.1%成長と緩やかな拡大を予想している。この見方に対して、かなりコンサバティブだと見るアナリストもいる。来年は新型iPadタブレッドが期待されるからもっと伸びると見るからである。

(2014/12/04)

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