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28nm以下のプロセスノードを持つファウンドリは今年72%成長へ

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2014年第2四半期におけるファンドリの売り上げは、微細化すればするほど高くなり、28nmノードでは、ウェーハ1枚当たり5850ドルになる。これは市場調査会社IC Insightsが調査したもの。9月のレポート(参考資料1)によると、2014年の28nmノード以下のファウンドリの売り上げは前年比72%増の51億ドルになりそうだ。

図1 2014年第2四半期におけるプロセスノードごとのウェーハ単価 出典:IC Insights

図1 2014年第2四半期におけるプロセスノードごとのウェーハ単価 出典:IC Insights


微細化すればするほど一般にICの集積度は高まり設計から製造まで複雑になるため、コストがかかるようになる(図1)。ウェーハ1枚当たりの価格が最も高いプロセスノードは、28nmで平均5850ドルと、最も安い0.5µmの430ドルの14倍にもなる。純粋のファウンドリ企業の中でTSMCの売り上げが他の企業と比べダントツなのは微細化の比率が高いためであることが裏付けられている。図1は、TSMCとGlobalFoundries、UMC、SMICのトップ4社の微細化ノードごとのウェーハ1枚当たりの売り上げを、IC Insightsがプロセスノードごとにまとめたものである。

この結果から、2014年におけるTSMCの45nm以下のプロセスノードの売り上げは全体の60%を占めるが、GFの45nmプロセスノード以下の売り上げは全体の57%に上るとIC Insightsは述べる。ただし、TSMCの45nmの売り上げは148億ドルで、GFのそれはまだ25億ドルにすぎないと予測する。また、SMICでは45nm以下のプロセスノードの売り上げは15%しかないため、TSMCやGFと比べ売り上げが小さいと見ている。

トップ4社のウェーハ1枚当たりの平均売り上げは1145ドルで、130nmノードと90nmノードとのちょうど中間になる(図1)。トップのTSMCのウェーハ1枚当たりの売り上げは1328ドルで、2位のGlobalFoundriesよりも27%も高く、最も低いのはUMCの770ドルとなり、その平均のプロセスノードは180nmと130nmの間に来る。


図2 28nm以下のプロセスノードは2014年に72%も成長しそう 出典:IC Insights

図2 28nm以下のプロセスノードは2014年に72%も成長しそう 出典:IC Insights


加えて、28nnmを境にして、ファウンドリの売り上げは大きく変わりそうだ(図2)。2014年におけるファウンドリの売り上げは28nm以下のプロセスノードでは前年比72%増の123億ドルと予想しており、逆に28nmよりも大きなプロセスノードは同4%増の298億ドルになると見ている。

以上の結果と予測は、プロセスノードが微細化すればするほど、ウェーハ単価が上がることを示している。ファウンドリは微細化ノードの投資を行い、微細なノードほど売り上げは高まることになる。

参考資料
1. Leading-Edge IC Foundry Market Forecast to Increase 72% in 2014 (2014/09/25)

(2014/09/29)

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