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シリコンウェーハ面積の拡大に勢い

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2014年第2四半期におけるシリコンウェーハの出荷面積は、前期から9.5%増加し、25億8700平方インチになったと、SEMIは発表した。これは前年同期比でも8.2%増である。3ヵ月前の記事で、波打ちながら緩やかに成長していることを分析した(参考資料1)が、その傾向を裏付ける結果になった。

図1 シリコンウェーハ面積の推移 出典:SEMI

図1 シリコンウェーハ面積の推移 出典:SEMI


リーマンショック後に急すぎた回復によって、2010年Q3(第3四半期)にピークを迎えたが、緩やかな調整局面に入っていた。2011年のQ4(第4四半期)を底として、波のようなリップルを描きながら緩やかに回復している。今回の数字は上を向いた勢いのあるように見える。SEMIのニュースリリースによると、SMG(Silicon Manufacturing Group)のチェアマンで信越半導体社長室担当部長の角谷宏氏は、「Q2におけるシリコンウェーハ出荷面積はこれまでピークの2010年のQ3に記録した24億8900万平方インチを超え、過去最高に達した」と述べている。

半導体製品の売り上げは2014年には上方修正が相次いでいる。Q2のこの勢いは、Q3に売り出しが予定されているiPhone 6や中国系LTE 4Gスマホに搭載される半導体が納入された結果だろう。スマホに搭載されるアプリケーションプロセッサだけではなく、DRAMやさまざまな半導体MEMSとそれらのセンサ信号処理IC、タッチコントローラ、MIPIインターフェースICなど機能拡張のための様々なICや、パワーマネジメントICなど数量はスマホの需要によって大きく影響される。

しかし、中小のスマホメーカーは在庫を承知しながら部品をダブル発注している可能性がある。これを考えるなら、Q2の反動でQ3〜Q4での勢いは少し緩やかになるかもしれない。

参考資料
1. シリコン面積の推移、リップルを描きながら緩やかに成長 (2014/05/27)

(2014/08/13)

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