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40nm未満のプロセスの生産能力が396万枚/月、全体の27.3%に

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40nm未満の微細化プロセスの生産能力が最も大きく、80nm〜0.2μmが続き、0.4μm以上のプロセスも多いという結果をICインサイツ(Insights)が発表した。これまでSICASが統計をとってきたが、これに代わりこの市場調査会社が調べている。

表1 デザインノードごとの半導体生産能力 出典:IC Insights

表1 デザインノードごとの半導体生産能力 出典:IC Insights


これまでのSICAS(世界半導体キャパシティ統計)は、2011年に最後の発表があったが、それ以降、半導体生産の能力に関する統計は発表されなくなった。大手ファウンドリがデータを提出しなくなったためだ。今回、ICインサイツは世界の半導体生産をカバーしているようだ(注)。発表したのは2012年の12月時点での統計データ。

表1は、デザインノード(最小寸法)ごとのウェーハ生産能力を表しており、それぞれ40nm未満、40~60nm、60~80nm、80nm〜0.2μm、0.2〜0.4μm、0.4μm以上に分けている。これらは200mm(8インチ)ウェーハに換算した数字であり、40nm未満プロセスのウェーハが全体の27.3%と最も多い。これはNANDフラッシュなら20~10nm台、DRAMだと30~20nm台、高性能プロセッサやASIC/ASSP/FPGAでは32/28nmか22nmを含む。

次の21.8%を占める80nm~0.2μmでは、90nm、0.13μm、0.18μmの成熟したプロセスを含んでいる。40〜60nmプロセスでは、45nmや55nmが典型的であるが、18.8%を占める。0.4μm以上のプロセスも意外に多く、標準ロジックやアナログだけではなく、高耐圧のパワーICなども含まれる。

各プロセスをメーカー順に並べたのが表2である。


表2 各プロセスノードの大手製造者 出典:IC Insights

表2 各プロセスノードの大手製造者 出典:IC Insights


表2を見ると、微細化を推進している企業は、インテルを除き全てメモリメーカーとファウンドリである。非メモリのIDMで最小寸法40nm~80nmプロセスを進めているのは、ルネサスだけになる。そしてインテルはこの範囲には入っていない。逆にいえばインテルは微細化プロセスのデバイスしか生産していないことがわかる。80nm〜0.2μmではIDMではルネサス以外にSTマイクロが加わる。0.2μm以上になると多くの非メモリのIDMが加わる。すなわち、IDMが扱っているプロセスは微細化しないものだという裏付けになる。

注)詳細はGlobal Wafer Capacity 2013(IC Insights発行)に掲載されている。

(2013/04/05)

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