セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

半導体製造装置のB/Bレシオは0.95へと高まるが、受注・販売額とも低下傾向

|

日本半導体製造装置協会(SEAJ)が2012年6月の日本製半導体およびFPD製造装置の受注額、販売額、B/B(販売額に対する受注額の比)レシオを発表した。それによると、日本製半導体製造装置のB/Bレシオは5月の0.91から0.95へと微増だが、決して先行きは明るくない。

図1 日本製半導体製造装置の受注額と販売額 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額と販売額 出典:SEAJ


日本製半導体製造装置の6月における受注額は前月比15%減の918億600万円、前年同月比で8%減という結果だった。販売額は前月比19.2%減の961億8900万円、前年同月比7.8%減である。

今回B/Bレシオは上がったものの、販売額、受注額ともに2桁下がっている点が先行き不安の要因である。特に受注額は、3月を底に4、5月と上昇傾向にあったが6月に低下した。これらの数字は全て3ヵ月の移動平均で表しているため、直近の数字が下がったということは6月の実数はかなり低いとみてよい。要注意というところか。

一方、FPD製造装置は依然として低迷状態から脱しているとは言えない状態ではあるが、少し明るさが戻りつつある。


図2 日本製FPD製造装置の受注額、販売額、B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額、販売額、B/Bレシオ 出典:SEAJ


6月における日本製FPD製造装置の受注額は前月比40%増の183億3100万円、販売額は0.7%増とほぼ横ばいでB/Bレシオは0.77とようやく意味のある数字に戻ってきた。ただし、受注額の前年同月比は54.3%減、と前年から見ると回復してきていない。今のFPDをけん引するのは、テレビやパソコンではなく、小さな画面のスマートフォンに代わってきており、液晶メーカーが生産するパネルの面積は小さくなる方向にある。液晶製造装置の行方を見守る必要がある。

(2012/07/20)

月別アーカイブ