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西欧の携帯電話市場でノキアが首位転落、サムスンが堂々の1位に

韓国サムスン電子が携帯電話で快進撃を続けている。西欧の携帯電話市場で2011年第1四半期にはノキアを抜き、ナンバーワンになった、と米市場調査会社のIDCが伝えている(表1)。この結果、西欧市場においてサムスンは29.3%のシェアを獲得した。

表1 西欧市場における携帯電話トップ5社(出荷台数:単位は100万台) 出典:IDC

表1 西欧市場における携帯電話トップ5社(出荷台数:単位は100万台) 出典:IDC


表2 スマートフォンでもノキアは首位転落(出荷台数:単位は100万台) 出典:IDC

表2 スマートフォンでもノキアは首位転落(出荷台数:単位は100万台) 出典:IDC


IDCによれば、2011年第1四半期における西欧携帯電話市場は対前年同期比5%増の4500万台に微増した。首位になったサムスンは、この四半期に前年同期比5.3%増の1320万台を販売したが、首位から転落したノキアは10.3%減の1260万台にとどまった。

スマートフォンでも(表2)ノキアは15%減の420万台にとどまり、アップルが49%増の440万台でトップに立ち、20.8%のシェアを獲得した。結局、スマートフォンではノキアのひとり負けで、HTCは271%増、サムスンは744%増、ブラックベリーのカナダRIM(Research in Motion)も48%増と伸ばした。スマートフォン全体としては、対前年同期比76%の2120万台と大きく伸ばし、しかも携帯電話全体の47%を占めるにいたった。

これまで携帯電話市場では断トツのトップを走っていたノキアが首位を譲り渡すということは、この携帯電話市場がいかに激しい競争が繰り広げられているか、業界動向をしっかり見極めることが大事かということを表している。IDCの欧州携帯機器リサーチマネージャーFrancisco Jeronimo氏によると、サムスンは早い時期からタッチスクリーンデバイスのトレンドを理解し、スマートフォンではいち早くアンドロイドを採用、Badaを出していたとする。アンドロイドはスマートフォンの主流になり、今やスマートフォンの35.7%を占めるようになった。これまで携帯電話機を販売してこなかったアップルは、スマートフォンiPhoneによって極めて強烈なブランドとユーザー体験の革命を引き起こした。

(2011/05/10)
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