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SICASの半導体生産稼働率から見える8インチと12インチの共存傾向

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世界半導体キャパシティ統計(SICAS)の第2四半期のシリコンウェーハの生産能力、実投入数の統計データが発表された。これによると、第2四半期(4〜6月)における稼働率は前期の93.2%を超え、95.6%にも達していたことがわかった。生産ラインは目いっぱいで、もはやパンパンである。

2010年第2四半期における半導体稼働率は95%超え

図1 2010年第2四半期における半導体稼働率は95%超え


2009年の第2四半期からの生産能力は0.2%減の212万5900枚/週とほとんど横ばいのまま、実投入数だけが23.9%増の203万2100枚/週と伸びてきているため、稼働率は目いっぱいでラインはパンパンという状態が続いている。特に80nm未満のデザインルールのMOSLSIの実投入数の伸びが著しい。2009年第2四半期に対する80nm未満のLSIの生産能力は105万9700枚/週と17.6%増強したのにもかかわらず、実投入数は同28.7%の104万5800枚/週まで達した。生産が追い付かない。


μm別のMOS生産能力

図2 μm別のMOS生産能力

μm別のMOS実投入数

図3 μm別のMOS実投入数


しかも、80nm未満をさらに詳細にみると、先端のLSIは90nmから45nmへと65nmプロセスをスキップした実態をよく反映している。60nm以上80nm未満のLSIの生産能力は2009年の第4四半期の35万100万枚/週をピークに2010年第1四半期に31万5300枚/週、第2四半期には26万8500枚/週、と下がってきているのである。これに対して実投入数も2009年第4四半期の32万枚/週をピークに2010年第1四半期30万6200枚/週、第2四半期26万5300枚/週、とやはり歩調を合わせて下がっている。

一方、60nm未満のMOSLSIは生産能力、実投入数ともプラス成長で伸ばしてきている。同じ期間(2009年第4四半期に対する2010年第2四半期)で比べてみると、60nm未満のLSIは生産能力を18.5%の79万1200枚/週と伸ばし、実投入数は21.5%増の78万500枚/週と伸ばした。


ウェーハサイズ別のMOS生産能力

図4 ウェーハサイズ別のMOS生産能力

ウェーハサイズ別のMOS実投入数

図5 ウェーハサイズ別のMOS実投入数


ウェーハサイズ別では、MOSLSIの生産能力は8インチ未満、すなわち6インチ以下のウェーハの生産能力を減らし、8インチ以上の能力を上げ、ほぼ横ばいの生産能力が続いている。一方、実投入数も8インチ以上は生産能力、実投入数とも伸びている。1年前の2009年第2四半期と比較すると、6インチ以下のウェーハ生産能力は63.2%減の9万2900枚/週へと減らし、実投入数も41.7%減の6万6300枚/週と減らした。これに対して8インチ以上のウェーハは同時期に9.9%増の生産能力をアップ、実投入数はこれを上回る27.2%増の174万5800枚/週となった。ただし、12インチ(300mm)ウェーハは8インチウェーハに換算した数字として計上した。

では、12インチウェーハを8インチ換算ではなく実数で見るとどうか。8インチから12インチへの流れは見えるか。


8インチと12インチは並行してどちらも増える

図6 8インチと12インチは並行してどちらも増える


二つのウェーハの実枚数で比較すると、不況が来る前は8インチと12インチは世代交代し12インチが主流になるかのように見えた。しかし、2009年第1四半期を契機として8インチラインの見直しが行われ、8インチをもうしばらく共存して使う傾向が見られる。

これまでは、シリコンウェーハは常に大口径化の道を行き、2、3、4、5、6、8、12インチへと大口径化し、常に世代交代をしてきた。8インチウェーハが主流になると6インチウェーハはすたれたのに対して、12インチでは共存していくように見える。こういった傾向はこれまでに見られなかった。この先も共存していくのか、あるいは12インチが取って代わり8インチはすたれるのか、これまでのトレンドとは違うだけに目が離せない。

(2010/08/19)

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