2010年の世界のファウンドリは40%近く伸びるとアイサプライが予測
米市場調査会社アイサプライは、2010年における世界のファウンドリビジネスは39.5%増の248億ドルに成長するだろう、との見通しを発表した。不況前の2008年レベルと比べても24.6%増ということになる。

出典:iSuppli(アイサプライ)
アイサプライは、世界のファウンドリビジネスは2013年まで順調にプラス成長すると予測しており、平均年成長率12.5%で成長を続け、2013年には359億ドルに達するだろうとみている。この楽観的な見方は、世界不況からの脱出がはっきりし、世界中の消費者が再び電子製品を購買するからだとしている。
大手ファウンドリメーカーは、民生市場とワイヤレス市場からの大きな需要に応えるための生産能力を上げる準備を整えており、そのためのプロセス技術も開発してきたという。その結果、世界の半導体売り上げが2010年、30.6%増という同社の予測よりもよりも高い伸びを示すことになった。アイサプライによると、大手以外のファウンドリメーカーもそれぞれのニッチ市場において成長率は高いだろうと見ている。
加えて、IDM(垂直統合の半導体メーカー)がファブライト戦略を取り続ける限り、製造プロセスの注文は増える方向である。大手以外のファウンドリメーカーにもそのおこぼれがあり、ファウンドリの成長率は半導体全体よりも高くなっている。
ファウンドリビジネスのランキングでいえば、シンガポールのチャータード・セミコンダクター・マニュファクチュアリングを買収した米グローバルファウンドリーズがファウンドリ企業の第2位に入るとみている。これは、チャータードの持つ顧客や、世界中のファブレス市場からの顧客からの売り上げ増によるもの。
さらに台湾のUMCとHe Jian Technologyとの提携に見られるように、ファウンドリ業界の再編は2010年に進むだろう、とアイサプライは見ている。