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世界半導体製造措置は1月でさえほとんど落ちず、旺盛な半導体需要を支えた

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SEMI、SEMIジャパン、SEAJが共同でまとめた、1月の世界半導体製造装置市場は、20億ドルと先月の21億3000万ドルからさほど落ちた数字ではなかった。このことは、逆に言えば極めて活発になっているということである。

1月は12月よりほとんど落ちなかった

1月は12月よりほとんど落ちなかった


それは、これまでのセミコンポータルでの分析にもあるように3ヵ月周期でいえば1月は12月がピークであるため、もっと下がるはずだったが、1割も落ちなかったということは需要はかなり戻ってきたということだろう。例年通りなら、12月をピークに1月は2割程度落ち、2月はその2割程度落ちるはずだった。もちろん3月には12月の数字の2割程度上の数字になるはずだ。

ところが今回、1月の落ち込みが少ないため、2月はともかく、3月には大きなピークが期待できそうである。


各地域別の売り上げ

各地域別の売り上げ


各地域別に1月の売り上げを見てみると、1月にそれほど落ちなかった最大の要因はやはり台湾の伸びである。むしろ12月の業績よりも1月の方が若干だが伸びている。台湾の12月における全体の売上高7億1494万ドルが1月には7億2064万ドルと少し増えている。その中身をみると、半導体製造装置の中でも最大のウェーハプロセス用処理装置は、12月に5億7067万ドルが1月でも5億6233万ドルに留まり、検査装置は12月の4576万ドルが1月に7202万ドルに急増していることが売上を支えた。

半導体製造装置の分野の中で検査装置の売り上げは、実は景気の先行指標となっている。世界全体の検査装置の12月の売り上げ2億569万ドルが1月には2億2123万ドルに伸びている。半導体の最終製品である半導体チップの最後の品質管理工程での検査装置は、半導体チップの需要と深く関係する。「検査装置はすぐ持って来いと言われる」とあるテスターメーカーは言う。


2009年4月〜2010年1月の累計

2009年4月〜2010年1月の累計


また、2009年度の業績を見る指数として、2009年4月から今までの累積販売額で台湾は断トツだ。2009年4月から2010年1月までの累積では台湾だけがプラス成長の74.9%増を示した。北米は-40.4%、欧州は-61.9%、韓国-17.3%、中国-16.1%、その他-20.9%だが、残念ながらわが国日本は-66.6%にしかならない。回復が依然遅いというところか。

(2010/03/10)

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