セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

中国のポータブルナビゲーションデバイス市場、08年には230万台超へ

|

2006 年の世界PND(ポータブル・ナビゲーション・デバイス)市場は1,099 万台に達し、2007 年には1,896 万台に増加している。欧州、アメリカ、日本など先進国が継続的に高い成長を保っているが、中国など新興市場も急成長している。
中国では、新科、TCL などの家電メーカー、華碩、方正などのPC メーカーが参入し、IT や自動車マーケットがPND の主要な市場になっている。中国のPND 市場は、2007年に101 万台に達し、2008 年には231 万台、2011 年には604 万台に増えるだろうと予測されている。

ちなみに、2007 年〜2011 年の平均年間伸び率は73%と予測されている。


2007〜2011年の中国PND市場成長推移


中国では、一般消費者向けナビゲーションシステムの技術進歩により、GPS 製品のコストが大幅に低下した。これにより、中国の家電メーカーやPC メーカー、デジタル製品メーカーがGPS 分野に相次いで参入した。GPS メーカーのうち約60%は、2006年に新規参入した。
近年、PND 技術の壁が低くなり、LCD やSD カードなど電子部品の価格が下落したため、より多くのメーカーがPND 市場に取り組み始めた。PND 市場に参入したメーカーは、老舗のGPS メーカー以外に、デジタル製品メーカーを代表する長虹領導者、紐曼、朗科、愛国者、E 路航など、家電メーカーでは新科、TCL など、PC メーカーでは華碩、方正などがある。

2007年1〜9月の中国PND市場におけるブランド構成比


CCID の調査によると、2007 年1〜9 月の中国PND 市場における販売台数は65 万台に達したという。新科は、中国のPND 市場でトップの座を獲得している。世界最大手のGPS メーカーGarmin は、強いブランド力と販売力により、自動車用品販売ルートを通じて、中国のPND 市場で第2 位になっている。

GPS 分野に参入したばかりの長虹領導者は、市場参入1 年未満で5.7%のマーケットシェアを取り、中国PND 市場で第3 位に躍進した。

現在、中国のPND の主要な販売チャネルはIT 売り場である。また、PND 製品の特性により、自動車用品や自動車店など自動車販売チャネルを通じて販売されている。このほか、中国電子商取引の健全的な発展につれて、ネット販売による出荷比率も拡大しつつある。

中国PND 市場は、前年比157.1%伸びて2007 年には101 万台に達し、2008 年には、北京オリンピックの開催を背景に、前年比128.5%増の231 万台と高い伸びが見込まれている。一方、2007 年の中国自動車市場では、600 万台以上の自動車がGPS システムを搭載していない。よって今後5 年間、自動車がPND メーカーにとって重要な潜在市場である。


セミコンダクタポータルのコンテンツパートナー、アレグロ インフォメーション・インク(以下アレグロ)による、中国のエレクトロニクス・半導体・液晶分野のマーケット情報です。アレグロは、同社独自の調査及び、中国国家統計局、CCID、中国電子報、経済参考報、国際金融報などから得たフレッシュな情報をベースに、特に中国のIT、エレクトロニクス、半導体・液晶関連の情報収集・提供、分析、調査を行っています。今回、提供したのは、同社の月刊レポート「中国レポート:Electronics and Semiconductor China」の2008年1月号からの一部抜粋です。

月別アーカイブ