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07年の半導体市場、成長率は4.6%〜9.2%予測

VLSI、IC Insights、Dataquest、SEMICO各社予測

 2007年の半導体市場は、4.6%〜9.2%増となるとの予測が、SEMI主催のISSにて、主要エレクトロニクス調査会社4社の代表より発表された。

 一番高水準の予測を示したのが、Gartner Dataquest社の9.2%、続いて、IC Insights社とSEMICO社の7%、一番低い成長率の予測はVLSI Research社の4.6%であった。

2007年半導体市場予測

 VLSI Research社は、電子産業全体では、2006年の6.4%増から07年には5.7%増に、また、半導体製造装置市場は、メモリー向けを除いてすべての装置カテゴリーで下降傾向にあり、2006年の22.8%増から2007年は3.2%増と一息つくことを予測している。同社は2006年から2011年の年平均成長率について、電子産業全体で7%増、半導体で7.2%増、装置市場で5.1%増を見込んでいる。

IC Insights社予測

 IC Insights社は、オプト・センサー・ディスクリート市場の成長に注視しており、この市場が06年には11%、07年には10%とそれぞれ大きく伸長すると見ている。世界のGDPは05年、06年と3.9%であったのに対して、07年は少しスローダウンし、3.5%になると予測している。同社は、ICの生産量からの分析において、1978年以来、3年続きの2桁成長の後の成長率低下という4年サイクルが2回続いていたが、02年から5年続きで2桁成長が継続していることを述べ、キラーアプリケーションが多数生み出されていることを強調した。また、平均単価についても、1996年~2001年のような大きな上下動が止り、むしろ直近の四半期は平均単価が上昇傾向にあることを述べている。さらには懸念される過剰設備投資についても、出荷量に対する設備投資額は2006年は0.38ドルと落ち着いてことが述べられた。

 Gartner Dataquest社は、2007年の半導体の伸びでは4社の中で一番最高の伸び9.2%増を予測している。携帯電話の伸び率低下やMS Vista登場にもかかわらずPCの台数伸びの低下などマイナス要因はあるもののコンシューマー向けの半導体の伸びが背景にある。DRAMは07年には、15.1%増、NANDフラッシュは一桁成長の伸びを見ている。しかし、設備投資については、2006年の18.8%増という好況の後は、在庫調整が懸念されることもあり、ロジック・ファンドリー関係では投資が戻るものの、メモリー関係での投資控えなどから1%増と見ている。また半導体装置については、前工程装置が0.6%増となるものの、後工程装置の-5.7%、テスター関係の-5.0%と、全体で0.7%減を予測している。

SEMICO社は、半導体成長を支えるキラーアプリケーションとして、


  • ワイアレス

  • ウルトラポータブルコンピューティング

  • モバイルTV、ビデオ電話、バイオセンシング、GSP

  • 電子衣服

  • バーチャルキーボード、プロジェクションスクリーン

  • ホームメディカルエレクトロニクス・ホームヘルスケア

  • 車載用エレクトロニクス

  • コンシューマーエレクトロニクス:HDTV、ゲーム、カメラ、音楽プレーヤー


などを牽引アプリの筆頭として挙げた。

今後5年間で大きな伸びが期待できるアプリ製品の伸び率として、


  • デスクトップPC 3%

  • ノートブックPC 17%

  • 携帯電話 6%
    高機能携帯電話 16%

  • MP3プレーヤ
    >>フラッシュ 11.3%
    >>HDD  27%

  • ゲーム 10%


を挙げた。

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