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06年、メモリ、連続して半導体設備投資の40%を占める

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対売上22%比率との不均衡に懸念

2006年の半導体製造設備投資は、7月予想よりも少し下回るものの、前年比15〜16%予想、との見込みがGartner Dataquest社の2006年Q3フォーキャストにて発表された。 同社は7月に2006年の設備投資は前年比16.6%増との見込みを発表していた。

メモリが2006年の設備投資全体額の44%を占めると見られている。一方で、メモリの売上が半導体全体の売上高に占める割合は、22%と予想される。ここに不均衡が見られる。さらに、2010年までの年平均成長率を見ると、半導体全体が8.3%であるのに対して、メモリは6.4%と下回っている。そのメモリが設備投資を大きく牽引していることに、装置業界に大きなインパクトを与えると同社は警鐘を鳴らしている。
2005年、メモリは半導体設備投資額全体の40%を超え、2006年も同様である。その最大の起因は、NANDフラッシュの戦略的投資策である。


半導体設備投資額予想

半導体分野別市場予測

半導体在庫四半期別状況(出典:Gartner Dataquest社 2006Q3 Forecastより)
半導体在庫四半期別状況(出典:Gartner Dataquest社 2006Q3 Forecastより)


半導体の在庫状況を見ると、2006年のQ1の1.07から同年Q2には1.10と上昇し、2004年のQ1,Q2の動きと類似している。2004年の場合、在庫調整へとシフトし、2004年下期は生産調整期に入った。その結果、2005年上期の設備投資が抑制される方向へと繋がった。今回は、2004年Q2同様、Intelの在庫増の減少が見られ、かつ、ファンドリーのTSMCやSMICも2006年下期の受注緩和懸念の見方が発表されている。
2006〜2007年と、同社では、各半導体メーカーは、流通在庫管理に注力する傾向となるものとみており、それが半導体売上高の成長を阻む要因ともなると分析している。

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