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06 年上半期の中国電子情報産業が規模・利益共に増加

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 2006 年上半期の中国電子情報産業売上は18,885 億元(約264,390 億円)と前年同期比28.9%増加した。このうち、製造業の売上が17,314 億元(約242,396 億円)と前年同期比29%増加し、ソフト産業の売上が1,571 億元(約7,994 億円)と前年同期比27.6%増加した。

 2006 年1 〜6 月の中国電子情報産業全体は、2005 年末からの急速な成長がそのまま続き引いている。売上高は30%近く伸び、他の産業をリードしており、中国の全産業の伸び率より12%上回っている。
 携帯電話、液晶テレビ、ノートPC 、ディスプレイ、IC などの製品は生産と販売の両方とも35%の伸びになった。2006 年上半期には、液晶テレビの生産台数が1,317 万台と前年同期比390%成長した。ノートPC の生産台数は2,705 万台と前年同期比37.5%増となり、コンピュータ全体の生産比率は60.2%に達し、2005 年末より4%増加した。


2006年1〜6月における中国主要電子情報製品の生産量と輸出額


 輸出入については、2006 年1 〜6 月における中国電子情報機器の輸出入額が2,883 億米ドルと中国対外貿易総額の36%を占めている。このうち、電子情報機器の輸出額は前年同期比39%増の1,587 億米ドルと中国輸出全体の37%を占めており、輸入額は前年同期比36%増の1,296 億米ドルと中国輸入全体の35%を占めている。
 現在、電子情報産業は今、技術の転換期になっている。特に、アナログ技術からデジタル技術へ、コンピュータのシングルコアからデュアルコアへ、CRT から薄型ディスプレイへ、電信網と電話網と情報網の3 網融合の時代へと進み、新しいビジネスチャンスをもたらしている。


  1. システム(セット製品)の技術進化により、新しい電子部品の市場需要が増加し、2006 年上期の電子部品の生産と販売の伸び率は30%以上に達し、特に半導体産業の売上伸び率が50%を超えている。

  2. 次世代移動通信システムの建設が加速化しており、中国当局は農村部への通信網整備に注力しており、携帯電話の製造ライセンスを審査制から許可制へ昨年変え、通信事業者と携帯電話の製造業者の提携による新ビジネスモデルなどにより、2006 年上期の通信産業売上高は前年同期比で37.8%成長した。

  3. 技術進化による伝統の家電産業がスローダウンしている。2006 年上期の家電産業は売上伸び率が10%、利益の伸び率がマイナス10.8%となった。特にCRT カラーテレビ産業がマイナス成長となっている。

 一方、地域別でみると、広東、江蘇、上海、福建、四川、陜西、湖北などには10億元(約140 億円)以上の大型投資が行われており、半導体と液晶ディスプレイ分野にフォーカスしている。
 また、中国東部沿岸は依然と産業発展の重要拠点として、江蘇、北京、天津、浙江、山東が成長率30%を超えている。中国当局は、この地域の産業サプライチェーンと公共施設サービスの完備に取り組み、海外企業の誘致を積極的に行っている。このほか、湖北、江西、山西など中国の中部と西部は、新興地域として注目されている。


セミコンダクタポータルのコンテンツパートナー、アレグロ インフォメーション・インク(以下アレグロ)による、中国のエレクトロニクス・半導体・液晶分野のマーケット情報です。アレグロは、同社独自の調査及び、中国国家統計局、CCID、中国電子報、経済参考報、国際金融報などから得たフレッシュな情報をベースに、特に中国のIT、エレクトロニクス、半導体・液晶関連の情報収集・提供、分析、調査を行っています。今回、提供したのは、同社の月刊レポート「中国レポート:Electronics and Semiconductor China」の2006年9月号からの一部抜粋です。

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