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ディーゼル車、インド市場で拡大

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2010年までに売上高45%増見込む

 ガソリン車より二酸化炭素(CO2)排出量が少ないディーゼル車は、欧州では定評があるが、日米の消費者の間では、黒煙、NOx、振動など過去の「負のイメージ」が尾を引き、抵抗感が根強い。しかし、インドではディーゼル車市場が拡大している。

 インドにおけるトップメーカー3社中の2社、マルチ(Maruti、スズキ自動車出資)とヒュンダイ(Hyundai)もまたその姿勢を変え、ディーゼルエンジン技術に巨額の投資をしている。高級車の購入者は、パワーや回転力が低いのにもかかわらずディーゼル型を求め始めている。


インドの四輪自動車、企業別国内販売シェア


 メルセデスやBMW、アウディはさらに、インド向けに予定されているディーゼルモデルの生産に力を入れ始めたようだ。韓国の大手自動車メーカー、Hyundaiにとって、ディーゼルエンジンを製造することは、地方市場においてガソリン価格が絶えず上昇していることに対処するビジョンの重要な一部分になっている。Hyundaiはフィアットやマルチ・スズキとの競争に対抗するために、ゲッツ(Getz)、サントロ(Santro)、ヴェルナ(Verna)、ソナタ(Sonata)といったモデルのディーゼル型を発売することを計画している。
 スズキ自動車が出資するMaruti Udyogも、インドの消費者の要求の多くを満たすために、ディーゼルエンジン技術を獲得し、年内にディーゼルエンジン工場を完成させ、乗用車市場におけるマルチの優勢を強める計画。

 石油価格上昇に伴う燃料費の増大が進むにつれて、インドにおけるディーゼル車の売り上げは急増し始めている。ディーゼル車市場は今後も成長を続け、売上高は2010年までに45%上昇すると見込まれている。
 MICO・ボッシュの幹部の一人は、ディーゼル車における現在の31%ほどのシェアが、3〜4年の間に45%まで上がるとも見ている。
 欧州で急激に普及しているディーゼル車は、米国ではまだ定着していないが、最近のJDパワー・サーベイ・レポートによると、インドのディーゼル軽自動車の売り上げは、インドにおいて、2003年の1250万ドルから、2015年には2700万ドルに増えるだろうと見られている。なお、ディーゼル車はヨーロッパにおいては、2010年までに46%から55%にそのシェアが拡大すると予想されている。


参照:BEH Times http://www.behtimes.com/

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