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任天堂DSシリーズ第3弾DSiは個人端末をターゲットに11月1日に発売

任天堂は、10月2日都内で開かれた任天堂コンファレンス2008で、同社の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」シリーズ第三弾として、「ニンテンドーDSi」を2008年11月1日に国内で発売すると発表した。1人1台の個人向けユースで機器の拡大を狙ったもの。

任天堂は年齢・性別、ゲーム経験の有無を問わずに楽しめるゲームによるゲーム人口の拡大を基本路線として2004年にDSを発売した。コンファレンスで岩田聡社長は、DSのユーザーの54%が女性であり、また今年7月の調査でユーザーが7歳から74歳の広範囲に広がっていることを明らかにした。


任天堂コンファレンス2008


次のステップとして、究極の普及の姿として1人に1台の流れを生み出す個人専用のDSとして今回のDSiを投入すると語った。すでに「脳を鍛える大人のDSトレーニング」など、既存のゲームとは異なるソフトが多くリリースされているが、1人に1台の仕掛けとして毎日の運動量をモニターできる「歩いてわかる生活リズムDS」、「動くメモ帳」などパーソナル・ユースを意図したソフトも用意している。

ニンテンドーDSiは先行機種「ニンテンドーDS Lite」とほぼ同じ本体サイズながら厚さを2.6mm(約12%)薄くしたが、一方、2つの液晶画面は3.0インチから3.25インチへと、面積比で約17%拡大した。最大の相違点は過去のゲームボーイ用のスロットを廃止して、代わりに汎用のSDカードを搭載したことである。

DSシリーズは6月末時点で国内販売が累計2297万台、海外で累計7754万台を販売しており、これは対抗機種と目されるソニーコンピュータエンターテインメント社のPSPが7月15日に国内出荷1000万台突破と発表されたことと比較すると、約2倍の規模になっている。

新モデルには30万画素のカメラ、オーディオ機能、マイク、ブラウザなどが搭載されている。必ずしも最先端の技術ではないものを使い勝手でさまざまに展開するそのアプローチはiPodなどに通じる点があり、果たして任天堂の1人に1台の戦略が既存のパーソナル・ユースの端末にどこまで食い込めるか、その推移が注目される。メーカー希望小売価格18,900円(消費税込)。


(2008/10/03 セミコンポータル編集室)

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