CHIPs法案成立以来、半導体製造と関連材料への投資総額が2000億ドルに
2022年8月にCHIPs+科学法案が成立して以来、民間企業の半導体投資額が2000億ドル(約27兆円)に達した、とSIA(米半導体工業会)がまとめた資料でわかった。以来これまで、40以上もの半導体エコシステムプロジェクトに適用され、半導体新工場の建設や、既存工場の拡張、チップ製造に必要な材料や装置を供給する施設に使われている。
CHIPs法案の成立で、全米16州に渡る民間企業が半導体製造にこれほどの投資をしたという例がない(参考資料1)。これにより質の高い4万人もの雇用を生み出すとみられている。米国は、ロジックだけではなくメモリやアナログICでも強い。半導体工場だけではなく、半導体製造プロセスで使われる主要な材料を製造するための施設や半導体製造装置工場にも投資されている。
半導体工場を建設すると、チップの生産に消費される高純度な薬品やガス、シリコンウェーハなどのメーカーも投資するところが多い。2000億ドルという投資額は、半導体工場だけではなく、これら全ての化学薬品やガスなどのメーカーの投資額も含めたすべての金額である。
クリックで拡大
図1 今後10年の半導体投資額(2020年5月から2022年12月までに発表された分) このほかに90億ドル分の化学薬品、ガス、材料、ウェーハなどの投資がある 出典:SIA Analysis
加えて、CHIPs法案には先端半導体製造の投資税制控除も含まれている。半導体製造装置メーカーの工場に対しても適用される。図1の中には新工場建設が23件、工場の拡張が9件含まれているという。
図1だけで1866億ドル分を含んでいるが、化学薬品やガス、材料、ウェーハなどの投資分は90億ドルに及んでおり、合計で1956億ドル(約2000億ドル)に達する。
参考資料
1. "The CHIPS Act Has Already Sparked $200 Billion in Private Investments for U.S. Semiconductor Production", SIA Blog, (2022/12/14)