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TSMCの2021年第1四半期売上額、25.4%増で過去最高の129.2億ドル

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TSMCは、2021年第1四半期の売上額が前年同期比25.4%増の129.2億米ドルになったと発表した(参考資料1)。営業利益率は41.5%と極めて高い状況になっている。1Qでは、スマートフォン向け最先端プロセス(5nm設計)が少し減り、HPC、IoT、車載向けの比率が上がっている。車載向け半導体の供給を要求され増やした格好になっている。

Foundry Revenue and Market Share, 2020-2021 (Unit: Million USD)

図1 2021年のファウンドリ市場は11%増の946億ドルへ 出典:TrendForce


TSMCの好調さは、半導体全般の供給不足がベースになっており、ファウンドリビジネス市場全体も2021年は前年比11%増の946億ドルが見込まれている(図1)。これは台湾系市場調査会社のTrendForceが発表したもの(参考資料2)。TSMCはファウンドリ市場全体の55%のシェアが見込まれている。

TSMCは、その業績に注目が集まっているだけではなく、米国ファブレス半導体メーカーの最先端製造プロセスを一手に握っていることから、台湾では激しい元高が起きている。1年前の4月ごろは、1米ドル=30.1台湾元だったのが、今年4月は28.3台湾元である。2月には27.7台湾元まで元高になったため、少し戻したという感じはある。このため、台湾元ベースでは2021年第1四半期の売上額は前年同期比16.7%増に留まっている。

車載半導体不足により各国は台湾政府に供給を要請しており、TSMCはその要請に応じた格好が見えている。TSMCの2020年4Qでの売上額全体に占める車載用半導体はわずか3%しかなかったが、2021年1Qではそれが4%に増加している(図2)。5nmの最先端プロセスを使うスマートフォンの比率は51%から45%に下がったが、これはAppleのiPhone 12用アプリケーションプロセッサのプロセスが一段落したため。


応用別のQoQ

図2 応用別の売り上げ構成 出典:TSMC


また、車載用半導体の成長率は2020年4Qでは、前四半期比27%増だが、21年1Qではさらに31%増えた。TSMCの工場は、最先端の5nm、7nmプロセスだけではない。200mmウェーハの製造ラインもあり、110nm以上のプロセスも全体売上額の11%にも達している(図3)。ただし、微細なプロセスの方が価格は高いため、ファウンドリとしては微細プロセスで売上を稼ぎたいが、政府からの要請を無下に断るわけにはいかないのであろう。


1Q21 Revenue by Technology

図3 プロセス別の売り上げの内訳 出典:TSMC


元々、車載用半導体は、低価格・高品質が要求される応用であるという側面はある。このため、これまでの半導体メーカーも車載用半導体を設計あるいは製造することに積極的ではなかったが、TSMCはこの機に乗じて値上げを認めさせたようだ。

参考資料
1. 2021 First Quarter Earnings Conference (2021/04/15)
2. Foundry Revenue Projected to Reach Historical High of US$94.6 Billion in 2021 Thanks to High 5G/HPC/End-Device Demand, Says TrendForce (2021/04/15)

(2021/04/16)

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