セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

Intelが表彰する製造装置・材料メーカーの半数が日本企業

|

Intelが半導体製造装置・材料企業を表彰するSCQI(Supplier Continuous Quality Improvement:連続品質改善サプライヤ)賞を発表した(図1)。7社の受賞企業の内、5社が日本企業(ディスコ、日立国際電気、三菱ガス化学、村田機械、サムコ)だった。この賞はIntelが最も信望のある企業と認定する賞だという。

図 3 award trophies

図1 Intelが製造装置・材料などのサプライヤを表彰


SCQI賞を受賞した日本企業は、品質とコスト、可用性(availability)、技術、顧客サービス、そして持続性に対応する最重要管理システムを使ってIntelが認定した5社である。ウェーハの切断、研磨、仕上げの装置とサービスを提供したディスコ、高性能な薄膜熱プロセス装置の日立国際、高純度な水酸化アンモニウムやカスタム仕様材料の三菱ガス、自動材料搬送システムや搬送重機、ストッカーの村田機械、そして200mmと300mmのエピタキシャル及びポリッシュウェーハのサムコが選ばれた。上記5社の他には、統合設備管理サービスのJLLと、マイクロコンタミネーション消耗材をオンサイトでサービス提供するディストリビュータVWRがいる。

このSCQI賞とは、最高級のサービスを提供し、責任感と忠実さを標準として備えるサプライヤに贈られるもので、この賞を受けるためには、その年を通じてそれらの性能を総合的に評価する「レポートカード」で95点以上(100点満点)を獲得しながら、最高の期待とアグレッシブな性能を超えなければならないという。サプライヤは、難しい改善計画の90%以上を獲得し、顕著な品質とビジネスシステムを示す必要がある。今回、SCQI賞を受賞した各社は、常に品質にこだわり、改善していくことをコミットしてきたという。

Intelは、SCQI賞に加えて、PQS(Preferred Quality Supplier:高品質で好ましいサプライヤ)賞、SAA(Supplier Achievement Award)賞も供与した。これらはIntelがキーサプライヤを鼓舞し最高級のレベルにまで上げようとするもの。この賞は、Applied Materialsや東京エレクトロンをはじめとして21社が受賞している。ここでも日本企業は10社が受賞した(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ、フジミインコーポレーテッド、日立ハイテクノロジーズ、JSR、千住金属工業、信越化学工業、東京エレクトロン、東京応化工業、東ソー・クォーツ、東ソー・スペシャリティマテリアル)。PQS賞を受賞するためには先ほどの総合レポートカードで80点以上、難しい改善計画の80%以上を示す必要がある。SAA賞は、ある特定の分野で認められた賞であり、7社が受賞、そのうちの1社が日本のニコンである。

製品の品質やコスト、サービスに加えて、企業そのものの多様性(ダイバーシティ)と安全性への取り組みに関する姿勢も表彰に加えた。このDistinguished Performance(顕著な業務功績)では、多様性に関して労働者に手本となるような今日的なプログラムを検討・実行したエリート企業として、JLLとLam Researchが授与した。安全性に関しては日立国際電気が受賞した。

(2018/03/09)

月別アーカイブ