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より視覚的にテスト環境を作れるLabVIEW NXG2.0をNIがリリース

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日本ナショナルインスツルメンツ社は昨年5月に、自動計測テストシステム用のソフトウエアのGUIを刷新したLabVIEW NXG(Next Generation)を発表したが、このほどその最新版であるNXG 2.0をリリースした。これによって、テストシステムの設定時間を短縮し、テストソフトウエアの統合を強化できるという。

昨年発表したNXGはデータ収集機能のみをサポートしていたが、対応するハードウエアの種類が拡張されたことで約1000種類の他社製の計測器にも対応できるようにソフトウエアドライバを追加している。NI(National Instruments)の汎用計測器PXIに例えば他社の特殊な測定器を一緒に併用する場合は、これまでソフトウエアドライバを入手するのに、その測定器メーカーのウェブサイトからダウンロードするなど手間がかかっていた。

ハードウエアの設定時間を短縮するために使う新機能は「SystemDesigner」ソフトである。このソフトがLabVIEW NXGに追加されたことで、システムをビジュアルに見てチェックできるようになった。


図 SystemDesignerデモ画面

図1 水力発電用タービンに設置したIoTセンサをテスト環境上で可視化できるSystemDesigner


例えば、図1でNIが示したのは、水力発電用のタービンにIoTセンサを取り付け、その試験を行う例だ。タービンのどこにセンサを取り付けたのかを可視化することができる。例えば2種類の温度センサモジュールが装着されている場合、タービンの内側なのか外側に配線されているのか、従来はアプリケーションに別途、この情報を持っていなければならず、テスト環境の中では、この情報を確認することができなかったという。

もう一つ追加された機能は、Web Moduleである。これは、適切なテストデータを適切なユーザに提供したり、リモートでテストデータを見たりするのに有効な機能となる。そのために標準的なウェブ技術、ネットワークや通信を使い、データを公開するためのアプリケーションホスティングを行う。これによって、特別なプラグインを用意しなくても、LabVIEW NXG上で処理データを可視化できる。


図

図2 LabVIEW画面をそのままiPadにも表示できる iPadを持っているのはテクニカルマーケティングエンジニアの井関邦江氏。


図2はパソコン上にLabVIEW画面をプロジェクタで映すと同時に、iPadで同じ画面をインターネット経由で見ている様子を表している。

(2018/02/07)

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