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Intelの3D-NAND SSDは32層チップを採用

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Intelは、米国時間3月31日に開催されたCloud Dayにおいて、クラウド市場でのストレージの高速化のため、3D-NANDフラッシュを利用したSSD(半導体ディスク)をはじめ、XeonプロセッサE5-2600 v4もセットで発表した。Intelが3D-NANDのSSDを発表したのはこれが初めて。

図1 Intelの3D-NANDを採用したSSD 出典:Intel

図1 Intelの3D-NANDを採用したSSD 出典:Intel


3D-NANDを採用したSSDの品番は、DC P3320とDC P3520。クラウドでのデータ解析のように読み出しを主体とする応用を狙っている。PCIe Gen3インタフェースを4本備え、現在主流のSATA SSDよりも、シーケンシャル読み出しが3.2倍高速だとしている。DC P3520シリーズは、DC P3320よりもレイテンシ性能を向上させたものになるとしている。ストレージ仮想化やウェブホスティングのような高い性能が必要なクラウドコンピューティング環境に向くとしている。

3D-NAND構造は、Samsungや東芝の製品のようなMONOS構造ではない。プレーナで実績のあるフローティングゲート構造を使っている。メモリセルを1チップ内に32層積み上げた構造で256Gビットを得ている。ただし、セルは、マルチレベル(MLC)方式で、標準的なICパッケージに収まるようにしている。

NVMe(NVM Express)と呼ぶプロトコルを使い、低遅延・高バンド幅を備えているため、クラウドのようなさまざまなサービス要求に高速に対応できる。

DC P3320の容量は、450GB / 1.2TB / 2TBの3種類で、ランダムな4K読み出し速度はそれぞれ、130,000 IOPS / 275,000 IOPS / 365,000 IOPS、同様に書き込みは、それぞれ17,000 IOPS / 22,000 IOPS / 22,000 IOPSとなっている。シリアル読み出しは、それぞれ1,100 MB/s / 1,600 MB/s / 1,600 MB/s。

XeonプロセッサE5-2600 v4は、クラウドでの使用やHPCといったスーパーコンピュータ用途も想定している。クラウドベースのネットワークのアーキテクチャとして、NFV(Network Function Virtualization)やSDN(Software Defined Network)のような高スループットで低レイテンシをサポートしている。

プロセッサチップは最大22コアまで集積でき、ソケット当たり44スレッドを並列処理可能である。また、ソケット当たりのLLC(last-level cache)は最大55MB集積する。

(2016/04/01)

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