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LED街灯柱に超小型基地局を設置、都市のつながりにくさを解消

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市街地の街灯の柱にスモールセル用基地局を設置するというプロジェクトをスウェーデンのEricssonとオランダのPhilipsが提案した(図1)。これは、都市内でのモバイルブロードバンドを提供するための低コストの方法で、消費電力の少ないLED照明ランプとセットで都市内に設置する。

図1 EricssonとPhilipsが提案する都市型のLED基地局Zero Site 出典:Ericsson

図1 EricssonとPhilipsが提案する都市型のLED基地局Zero Site 出典:Ericsson


新興国の都市では、モバイルブロードバンドが整備されていないところが多い。新興国の都市では1時間当たり7500人の人口が増えているという。この割合を外挿すると、2019年までに通信トラフィックは10倍に膨らむとしている。今回提案されたシステムは、これからの街づくりの一つとして街灯にはLED照明を設置する、ついでに基地局も設置してしまおう、というアイデアである。新興国や日本の地方都市ではLED街灯はこれから求められるシステムである。

LED照明は、これからは街路の明るさに応じて照度を変えるスマートライティングの時代がやってくる(参考資料1)。明るさを細かくしかもリアルタイムに変えられるというLEDならではのメリットを生かし、明るさの確保と省エネを両立することができる。通信インフラは、直径約2kmをカバーする基地局でさえ、基地局から遠ざかるにつれて感度は落ち、つながりにくくなる。加えて、都会ではモバイル通信の利用者が増えるため、十分な感度の場所でさえデータレートは落ちてしまう。だからスモールセルなどで基地局間をカバーするようになってきた。Ericssonは、基地局の数よりも街灯柱の数の方が100倍も多いことに目を付けた。加えて街灯の美観を損なわないようなデザインにした。

Ericssonが「Zero Site」と名付けた新しい都市基地局では、同社の遠隔無線装置RRU(remote radio unit)とアンテナを街灯柱のトップに取り付け、数種類のベースバンド装置や電源、電池、冷却装置、リモートコントローラなどは柱のそばの地中に埋め込んでいる。柱の高さは8〜12mをオプションで変えられる。

Philipsの社長兼CEO(最高経営責任者)であるFrans van Houten氏は、「このLED街灯に通信基地局を設けるというアイデアは、これからのIoT(Internet of Things)を生活の一部として使うのに向いている」と述べている。今回のアイデアは先月スペインのバルセロナで開催されたMWC(Mobile World Congress)で展示されたもの。これからの街づくりの参考になるだろう。


参考資料
1. LED市場を加速するスマートライティング (2014/03/07)

(2014/03/25)

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