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IBM、フラッシュストレージの新規開発に10億ドルを投資、東芝はどう出る?

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IBMはフラッシュメモリシステムを新たに開発するために10億ドルを投資すると発表した。目的はサーバやストレージシステム、ミドルウエアの製品ポートフォリオを拡張するため。新しいフラッシュソリューションをこれらに組み込むための設計、製造などの研究開発を促進する。

このために世界12カ所にコンピテンシーセンターを設立することも同時に発表している。これらのセンターで世界各地での顧客に対してフラッシュのメリットを確認していく。IBMのフラッシュデバイスが顧客の運用情報に必要なリアルタイムのディシジョンをサポートすることを顧客が認識できるようにする。さらに、クレジットカードの決済処理や株式の取引、製造システムや発注プロセスといったミッションクリティカルな業務に威力を発揮することがわかるようになる。こういったセンターを今年末までに日本、中国、ドイツ、フランス、インド、シンガポール、南米、英国、米国などに設置する。

IBMはフラッシュの用途が現在のスマートフォンやタブレットなどの民生から、高速の解析システムの実現やデータセンターの電力コストの削減などオフィス用途へと広がっていくと見ている。フラッシュはストレージシステムを従来のmsからμsの世界へ高速にしていく。「フラッシュ技術は経済的にも性能的にも企業用途にインパクトを及ぼすようになってきた。特にリアルタイムでの取引用途で必要性が高い。さらにビッグデータやソーシャル、モバイル、クラウドなどが絡み合うことで企業内の環境をより速く、より高効率にビジネス内部にアクセスすることが求められるようになる」とIBMシステムズ&テクノロジグループ、システムストレージ部門のジェネラルマネージャーであるAmbuj Goyal氏は語る。


図1 IBMのFlashSystem820 出典:IBM

図1 IBMのFlashSystem820 出典:IBM


すでにIBMは、全フラッシュストレージ機器のFlashSystemラインを発売することも発表している。Texas Memory Systems社を買収することでフラッシュ技術を手に入れた。例えば、FlashSystem 820はピザボックスの大きさでHDD(ハードディスク装置)よりも20倍速く、しかも24Tバイトの容量を持つ。

フラッシュシステムを使えば、銀行での取引や通信などにおける処理時間を90%削減し、企業のリソース企画や業務分析のような用途でのバッチ処理時間を85%減らせる。さらに、データセンターやクラウド利用システムでの消費エネルギーを80%省くことができる。

スプリント・ネクステル社は以前からフラッシュを採用した企業であり、最近IBMと契約し9台のフラッシュストレージシステムをデータセンターに設置した。設置した容量は150Tバイト。同社は電話の稼働性能と効率を改善できると見ている。性能向上とエネルギー削減を確認した後、データセンター内の他の機器にもフラッシュを使っていくとしている。

IBM FlashSystemの最小構成価格は8,409,600円(税別)で、日本IBMおよびIBMビジネス・パートナーから販売し、15日から出荷を開始した。

こういったIBMのフラッシュ攻勢に対して東芝は、コラボレーションによるパートナーシップか競争か、選択を迫られている。

(2013/04/17)

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