全米大学の理工系の研究開発費は04年429億ドルに

　2001年、327.94億ドル、2002年、363.67億ドル、2003年400.57億ドル、2004年429.45億ドルと増額されているが、伸び率を見ると、2002年度の10.9%増、2003年度の10.2%増と、2年連続で二桁台の成長を記録したのに対して、2004年は一桁台の伸び率となった。
　また、産業界からのファンドは2001年、22.2億ドル、2002年21.87億ドル、2003年21.63億ドル、2004年21.07億ドルと下降曲線が続いており、2004年は前年比2.6%減となった。ファンド全体に対して、産業界からの資金が占める割合は、4.9%となっており、1983年並のシェアをなっている。

　ファンドの最大の資金は、連邦政府から来るもので、2004年、273.79億ドルと、全体の64%を占める。基礎研究と応用研究の比率を見ると基礎研究が全体の75.2%を占めており、応用研究の伸びを上回ることから、連邦政府や地方政府からの資金が多くなることの背景とも言える。

　州別のトップ10は前年と同様で、カリフォルニア州（57.14億ドル）、ニューヨーク州（33.66億ドル）、テキサス州（28.81億ドル）、メリーランド州、ペンシルバニア州、マサチューセッツ州、イリノイ州、ノースカロライナ州、ミシガン州、オハイオ州の順。

　大学別にみると、1位は前年同様でジョンズ・ホプキンズ大学（13.75億ドル）。前年同様に、カリフォルニア大学（UC）ロサンジェルス校（7.73億ドル）、ミシガン大学（7.69億ドル）、ウィスコンシン大学マジソン校（7.64億ドル）と続く。UC-ロサンジェルス校とミシガン大学の研究開発費は前年よりも縮小している。また、5位と6位は入れ替わり、2004年にはUC-サンフランシスコ校が5位、ワシントン大学が6位となった。大きく伸びたのは、マサチューセッツ工科大学（5.43億ドル）で、2003年の17位（4.86億ドル）から12位にランキングを上げ、11.7%増となった。

（参照資料：National Science Foundation 　NSF 06-315Directorate for Social, Behavioral, and Economic Sciences April 2006）