セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

2014年半導体市場を展望する「エグゼクティブサマリーレポート」発行

|

今年の半導体はどうなるか。恒例の「エグゼクティブサマリーレポート」2014年2月版において、特集「2014年の半導体市場展望」を組んだ。世界中のさまざまな調査会社やWSTSなどの予測を元に今年の半導体市場の伸びを整理・分析した。

図1 2014年2月版のエグゼクティブサマリーレポート

図1 2014年2月版のエグゼクティブサマリーレポート


半導体市場の波は非常に速く、NANDフラッシュメモリやアプリケーションプロセッサなどの需給関係は、スマートフォンの需給関係と密接に関係している。需要に応じてアップルがiPhone、サムスンはGalaxyの生産・出荷を絞れば、たちどころに部品の供給に影響を及ぼすようになった。この素早い反応は、これまでにないほどだ。

これほどまでに敏感に反応することの分析や今年の見通しなどを、さまざまな調査会社のレポートや取材を通して、探った。成長率を悲観的に見るところや楽観的に見るところなど、調査会社はさまざまであり、成長率の幅も広い。

エグゼクティブサマリーレポートには、2013年7月から12月までにウェブに掲載した主な記事を集約した。週間ニュース分析は時間的な動きに沿って1週間ごとのトピックスをまとめているため、昨年後半の産業界の動きがよくわかるようになっている。日本経済新聞や日経産業新聞、日刊工業新聞などのニュースを解説する場合が多い。時には日本の新聞が大きく報道しないが世界のメディアが大きく扱うようなニュースを解説・分析することもある。

例えば、Intelがファウンドリビジネスを行うことを、顧客であるベンチャー企業から伝えられてきていたが、昨年の11月にIntelの新CEOが正式に発表した。このニュースは新聞情報だけでは十分ではないため、Intelのホームページから記者会見のビデオも参考にし、その前のIoT(Internet of Things)への参入に関する記者会見後のインタビュー情報なども交えて分析した。

同様に、東京エレクトロンとApplied Materialsとの合併のニュースに関しても、新聞情報と独自の取材情報を散りばめながら、執筆・分析している。

マーケット情報に関しては、市場予測・統計、企業ランキングという柱を立てた。テクノロジーやインダストリーなどの情報に対しても、半導体応用/カーエレクトロニクス、パワー半導体/パワーマネジメント、プログラマブルIC/メモリ、プロセス/製造・検査装置、ビジネス、会議報告、という柱でくくり直した。

業界にインパクトを与えたニュースもある。メモリの分野では、サムスンが一つのシリコンチップに24個のNANDメモリセルを縦方向に積み上げる形を構成する3次元NANDフラッシュメモリを発表した時は、日本のメディアも一斉に報じた。3次元的に集積度を上げることで設計ルールが20nmを切るほどの微細寸法に加工しなくても済む。しかし、セルのコンタクトをとることはセルが下にあればあるほど難しくなる。このフラッシュNANDの製品発表に対して、その実用性・量産性を疑う業界人はいたが、翌日サムスンはこのフラッシュNANDを搭載したSSD(ソリッドステートドライブ)を発表した。SSDには3次元NANDフラッシュが64個搭載されている。このSSDの発表をセミコンポータルは採りあげたが、それはサムスンの3次元NANDはSSD向けに生産できるほどの数を作れることがわかったためだ。日本の新聞はほとんどこのニュースを採り上げなかった。しかし、3次元NANDの量産性を知る上で、重要な発表であった。月間ページビューではこの記事が最高だった。

エグゼクティブサマリーレポートは、全200ページを超える、セミコンポータル唯一の紙媒体である。会員はもちろん、非会員でも入手可能。申し込みは以下のURLから;セミコンダクタポータル刊行物
連絡先は、sales@semiconportal.comへ。2014年3月末までの単価は6000円(消費税込み)。

(2014/02/24)

月別アーカイブ