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今年の半導体産業は変化の年、メガトレンドを理解することが不可欠

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今年の半導体産業はどうなるか。毎年2月と8月に発行する「セミコンポータル エグゼクティブサマリーレポート」の巻頭特集において、今年の半導体産業を予測してみた。この本は、読者会員サービスの一環として半年に1回発行する、会員対象の珍しい本といえる。ただし非会員も入手は可能だ。

この特集は国内外のアナリストや市場調査会社の予測情報を収集・分析しながら、セミコンポータルの視点で今年の半導体産業を占ったものである。半導体産業のトレンドは、毎年変わるほど変化が急だ。半導体の最も大きな市場はICT産業であり、その急激な変化についていく必要がある。2011年秋のCEATECにおいてその変化の兆しが見えていた。日本の大手半導体メーカーがCEATECの出展を取りやめる一方で、インテルとマキシムが実質的に初参加し、日本の半導体メーカーでは独立系半導体メーカーのロームが唯一出展した。

CEATECとよく似た展示会として米国ではCESがある。かつて国際家電見本市と訳されたCESは、もはや家電だけの展示会ではない。ソフトウエア部品メーカーの最大手マイクロソフトは常連であるし、家電セットメーカーだけではなく半導体メーカーの展示も多い。クアルコムやインテルなど大手半導体メーカーは参加し存在感を示したが、日本の半導体メーカーの出展はゼロ。

CESでの大きなトレンドは、半導体ビジネスがソリューション提案ビジネスに変わってきたことだ。顧客の注文を受け作っていた手法はもはやSoCなどの半導体ビジネスでは通用しない。ファブレスであろうとIDMであろうと半導体ビジネスの大きな潮流が、サービスも提供しなければ売れない、顧客もとれない、という時代に変わってきたのである。では、何を整えて顧客に対応しなければならないのか、を考えることがマストである。こういった時代のトレンドを捕まえなければ、大きな流れから取り残され、進化が止まり、いずれ滅びてしまう。

セミコンポータルはこういった半導体の世界のメガトレンドを正しく捉え伝えていくことをミッションとしている。最近は、セミコンポータルを見ていなければ世界のメガトレンドから取り残される、と自信を持って言えるようになってきた。海外をきちんと取材していればそのメガトレンドが見えてくるからだ。セミコンポータルは、読者が数十万~100万円もの出張費をかけなくても、世界のトレンドが見えるような情報を提供している。さらに「エグゼクティブサマリーレポート」でも今年のトレンド予測を安い価格で知ることができる。この情報をいち早く捉え、企業としていち早く変化すれば間違いなく世界で勝てる。セミコンポータルのコンテンツもこの「エグゼクティブサマリーレポート」のコンテンツも、高価な調査レポートに負けないような情報として誰にでもオープンに提供することを心がけている。

SEMATECHやIMECのようなオープンイノベーションと同じ考えだ。誰にでも会員になってコンテンツを読み解き、世界で勝てるように情報武装することができる。決して誰をも排除はしない。情報の価値はどちらかといえば日本企業よりも海外企業の方が認める傾向がある。日本語であるのにもかかわらず、米国や台湾からも見に来る読者が増えている。滞在時間も長く、じっくり読んでいる。日本の企業は情報を得ることにもっと貪欲になっていただきたい。

メガトレンドを理解し、自社の強みをさらに強くすることで、成長戦略を立てることができる。セミコンポータルは日本の半導体が世界に負けないように強くなってもらいたいと願っている。海外企業に取材すると、彼らも日本が元気になってほしいと願っている。日本が元気になれば自分たちの製品も売りやすくなるからだ。かつて、米国の半導体産業が日本の産業や文化を研究して日本に負けないような戦略を作り復活を遂げた。今は、日本が世界の「良いとこ取り」をして、勝てる体質を作る番だ。この「セミコンポータル エグゼクティブサマリーレポート」がそのための情報になってくれれば、これほどうれしいことはない。本レポートは下記の申込書にて購入可能(価格6000円、税込)。
http://www.semiconportal.com/commerce/ebook/pdf/Executive_Summary.pdf

エグゼクティブサマリーレポート 2012年2月号

エグゼクティブサマリーレポート 2012年2月号

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