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今年度の下半期を占う「エグゼクティブサマリーレポート」11年8月号を発行

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今年の後半から半年くらいの間、半導体産業の景況はどうなるか。半年ごとに世界の市場調査会社から発表されるレポートや実際の取材を通して調べた。それを10ページの特集としてまとめた、「セミコンポータル エグゼクティブサマリーレポート 2011年8月号」を発行した。今は、東日本大震災の影響や、欧州情勢、米国債務問題などの問題も絡んでくる。

図 エグゼクティブサマリーレポート 2011年8月号

図 エグゼクティブサマリーレポート 2011年8月号


セミコンポータルでは年に2回、会員向けサービスの一環として「エグゼクティブサマリーレポート」を発行している。セミコンポータルが発行している唯一の紙媒体だ。セミコンポータルに掲載された半年間の主な記事をまとめた上に、特集としてこれから先半年後の経済状況を占うという内容を盛り込んでいる。

昨年は、リーマンショックからの立ち直りが進んでいく中で、国内の経済評論家と称する人たちが「2番底が来るから注意しなければならない」と焚き付け、投資マインドを下げた。このせいもあるだろうが日本企業の多くはビジネス機会を失い、日本は立ち直りの早い世界から取り残されるという悲劇的な結果を残した。

では、今年はどうなるか。世界の市場調査機関が見る今後を展望し、今後の半導体産業の成り行きを概観してみた。半導体市場の見通しは、半導体を使う電子機器市場の見通しともリンクする。しかも電子機器がコンピュータや携帯電話のような民生機器から、産業機器、すなわちB2Bでの取引でビジネスが成立するさまざまな産業に広がって入り込み、半導体チップはその中核となる。

半導体を製造する機械、すなわち半導体製造装置市場はどうなるか。半導体チップ市場の影響を受けると同時に、1台数億円もの機械の取引はキャッシュフロー経営に舵を切りつつある今、資金がなければ難しい。しかし、投資のチャンスを失うと成長のチャンスも失う。金融業界の景況をまともに食らうようになってきた製造装置産業は、この先不安材料・成長材料が共存する。

もう一つの問題は超円高に悩まされる輸出企業である。しかし、昨今は円高というより超ドル安である。台湾元も日本円に迫るほど高くなっており、台湾も輸出が非常につらい状況にある。米国や欧州のファブレスを相手にするTSMCにとって元高に悩まされているのである。大事なことは、円高によって我が社はダメだと考えは、実は台湾でも同じだということである。だからこそ、同じ為替の環境にある台湾よりも強いという何かを持たなければ日本企業は生き延びられない。

東日本大震災の半導体産業に対する影響はどうなるか。海外企業はこれをどう見るか。この点についても動向をまとめた。2008年からエグゼクティブサマリーレポートで始めた、1年先あるいは半年先の見通し動向レポートは、これまでのところ大きく外したことはないことで、セミコンポータルは大きな自信がついた。
本レポートは下記の申込書にて購入可能。(1冊 6,000円、税込)
http://www.semiconportal.com/commerce/ebook/pdf/Executive_Summary.pdf

(2011/08/24)

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