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気持ちを明るく持つことから成長できる明るい未来がある、2011年から始めよう

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明けましておめでとうございます。2010年の半導体市場は2009年からの急速なリバウンドによって大きな成長率を遂げましたが、2011年はどうでしょうか?半導体産業が飛躍できるようにできるだけ多くのアイデアをセミコンポータルの記事、テクノロジーやマーケット、インダストリー、エグゼクティブ、ニュース解説に盛り込んでいくつもりです。今年もセミコンポータルをよろしくお願いいたします。

景気予測を含め未来を予測することは誰にもできない。市場調査会社やコンサルティング会社の予測は一体どうやっているか、それを暴くことが目的ではないので深入りしないが、景気の予測は厳密に言えば神のみぞ知るということに尽きる。ただし、確率論的に確からしさ(probability)を把握した上で述べることはできる。

数字を打ち出す場合には、ある意味では「鉛筆ナメナメ」的な要素もある。だからこそ数字の独り歩きには注意しなければならない。最近の理系大学は知らないが、昔は実験計画法や最小自乗法などを習った。確率論はこういった手法を駆使し、誤差をできる限り小さくし、確からしさを高めていった。

どのような数字でも必ず仮定と境界条件がある。どのような場合にその数字は信用できるのか、これを把握していなければ数字が勝手に歩き出してしまい、その結果いつも「暗い」未来を作り出してしまう。特に、日本のインテリと称する評論家、官僚たちの中には統計データや最小自乗法を元に議論せず、スタティックな数字それも数年前の数字を上げて未来を予測するものもいる。都合のよい数字をわざと独り歩きさせる政治家もいる。

暗い未来からは何も生まれない。暗い未来予測からは何も成長しない。何も発展しない。まさにガラパゴス化に向けて進歩が止まる。

これまでの日本はマスコミも含め、「問題がある。だから日本の未来は暗い」だけにとどまっているから前進できない。問題を上げることは簡単だ。それも針小棒大に採り上げ、さも暗い未来をおれは知っていると言わんばかりに危機感を煽りたてるだけのマスコミや評論家は実に多い。重要なことは、「だったら、どうするの?」である。これに対しては解決案を何も示さない。無責任きわまると思う。

これまでは笑い話だと思って、見逃してきた。しかし、日本中を暗くすることで日本だけが回復が遅れ、未来に向けての投資が遅れ、意思決定が遅れ、ひとり負けの状況を作り出してきた。無責任な評論家が作ってきたとも言えよう。

世界と戦うことになっている現在、もはや笑い話では済まされない。まじめに日本のことを考えるのなら、世界と比べてもっとソリューションを提案すべきだろう。「だったらどうするの?」に対する答えを提供すべきだろう。1年以上前から2番底が来るとオオカミ少年のように言い続けたコメンテーター(経済アナリストや評論家)はもっと責任を感じてほしいと思う。そして彼ら有名人はそういったテレビの報道風エンターテインメント番組(テレビ局は報道番組と言っているが)の眼を覚まさせるべき役割を持っていると思う。

明るい未来は、明るい気持ちから始まる。「景気」という字の「気」は気持ちの気と同じであり、人びとが前に向いて歩く気持ちがあるのかないのかによって未来は大きく異なってくる。まずは明るい未来を信じることから始め、それを実現するためにどうしたら良いのかを考える。目の前にある問題を考え、それを解決していく。次の問題を整理し、さらにそれも解決する。こうやって次々と問題を自らの手で浮き上がらせ、それを解決するためにはどうするかを考える。次々と問題を解決すれば、未来に向けた問題は解決され、明るい未来が見えてくる。

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