セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

2009年の後半の景気を占う「エグゼクティブサマリーレポート」を発行

|

半導体市場はどうやら底を打ったようだ。半導体デバイスの売り上げ、製造装置の売り上げや受注、株価の上昇、米国住宅着工件数の増加傾向、いろいろな景気指標が対前月比でプラスになってきた。しかし、不況が来る前の経済状態にはまだなっていない。今年の後半はどうなるか。昨今の経済状況を整理し、アナリストたちとディスカッションしてきた。

セミコンポータル エグゼクティブサマリーレポート 2009年8月号


セミコンポータルの大口会員向けの「エグゼクティブサマリーレポート 2009年8月号」の特集記事として、2009年後半の景気を占う取材を行い執筆した。この重要なレポートは、年に2回セミコンポータルが発行する紙媒体に向けた特集になっており、ウェブサイトでは入手できない。7月の記事がそれまでの月よりも若干少なかったのは、この特集のために長時間を費やしたためだ。

半導体産業のいろいろな指数、世界のアナリストたちの見方、6月のComputexから見えてきた新しい動向、モバイルコミュニケーションの動向、カーエレクトロニクスの動向などを中心に直近のマーケットデータを加味したうえでディスカッションしている。そこで得られた動向から2009年から2010年にかけての市場や成立条件などが見えつつある。日本で伸びている製品は何かも見えてきた。政府の景気対策の効果はないわけではない。

この「エグゼクティブサマリーレポート」の内容は、特集以外は2009年1月から6月末までにセミコンポータルに掲載された主な記事を1冊に収録したもので、一目で流れがわかるというもの。ウェッブ中心のセミコンポータルの情報であるが、紙冊子は究極のユビキタスデバイスではないだろうか。いつでもどこでも持ち運べて見ることができ、軽くてかさばらない。今のノートパソコンだと重い、壊れやすい、落とせない、一目で全体を見られない、などさまざまな欠点もある。

出版界は紙からインターネットへのシフトが起きているが、情報を見るのではなくしっかり読むのならやはり紙の出番となる。電車のなかでアマゾンのキンドルや電子ブックを見ている人はほとんどいない。文庫本、新書本、携帯電話を見ている人のほうがはるかに多い。携帯電話はあくまでもメールにせよ音声にせよ通信手段、情報を得る手段でもあるがじっくり読む手段ではない。携帯の電子ブックは疲れるからやめた、という声も聞く。

「エグゼクティブサマリーレポート」は紙ゆえに、じっくり読んでいただきたい。しかも、上半期の記事を時系列にまとめているため、技術の流れ、製品の流れ、ビジネスの流れが見えてくる。半導体分野で伸びそうな分野はたくさんある。しかし、時間軸で見て今年の後半に伸びる市場と数年後に伸びる市場とをはっきりと分けて考えなければならない。新聞紙上をにぎわしているトピックスがそのどちらなのか、見ていただけると流れがわかると思う。半導体産業の舵取りに役立てていただけたら本望である。本は今、印刷中で来週初めには刷り上がる。sales@semiconportal.comへメールを送れば有料(6000円/冊)で手に入る。

(2009/08/06)

月別アーカイブ