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10月に最もよく読まれた記事は、井上氏の「半導体産業における風を読む」

2010年10月に最もよく読まれた記事は、井上文雄の視点「半導体産業における「風を読む」」であった。半導体製造装置業界に長年おられた井上文雄さんが半導体産業の市場予測について考えてこられた手法「Inoue Method」について解説していく、その第一歩となる記事である。今月は、Inoue Methodについて紹介する予定になっている。

第2位は、ニュース解説「ルネサスの記者発表が先週2件あるもメディアの採り上げが少ないのはなぜか」である。ルネサスは、マイコン、パワーデバイス、産業用SoCなどの製品戦略について記者会見を立て続けに開いたが、残念ながらメディアは大きく採り上げなかった。その理由を考察し、さらにマイコンユーザーから見ると1社2アーキテクチャという地政学的リスクのあるマイコンの成長戦略が見えないことを指摘した。

第3位は津田建二の眼「理系離れとはいうものの、実は年収・就職率で理系の方が有利」で、文科系の方が理系よりも勉強が楽な割に給料は高いと一般的に思われていることに対する京都大学の反論を紹介した。京大の西村教授は業種をランダムに抽出し、単なる理系・文系だけでアンケート調査をとった結果、理系の方が年収が高いことを実証した。

第4位には、ニュース解説「ReRAMをDRAM量産メーカー、研究機関などが協力して開発する仕組みに注目」が入った。これは、メモリーの量産が得意なエルピーダ、半導体デバイス研究が得意な産業技術総合研究所と東京大学、新しい半導体開発を模索しているシャープ、という役割の異なる団体がコラボレーションして新しい不揮発性メモリーであるReRAMを共同開発するという新しいコラボを紹介した。お互いの強い所をより強くするという理想的なコラボレーションといえる。

第5位はインダストリー「新生ルネサス、ノキアの先端通信技術をSoCに積極利用、成長戦略を明確に」である。ルネサスは携帯電話機世界ナンバーワンのノキアから3.9世代と言われるLTE方式の技術を買ったが、これをSoCに組み込んでいくことを紹介した。

(2010/11/9)
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