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メモリ需給が緩み始め、クルマ技術が活発に動く

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2013年の半導体市場はDRAMやフラッシュなどのメモリがけん引したが、メモリの需給が緩み始めている。また、クルマ向けのカーエレクトロニクスは依然として活発であり、ルネサスが28nmのフラッシュメモリIPを開発した。欧州での超小型EV(電気自動車)の実験にはトヨタが参加し、ホンダが参加を目指す。

2月22日の日本経済新聞によると、パソコン用DRAMの価格が半年ぶりにわずかながら(1月比で2%減)下落した。2月前半の大口取引価格で2GビットのDDR3品の単価が1月より0.05ドル安い2.05ドルとなった。DRAMを複数個並べたDRAMモジュールの価格は、4Gバイト品(2Gビット品を16個ないし18個)で32.5ドル前後だとしている。マイクロソフトのWindows XPのサポート終了に伴う、買い替え需要がやってきているが、昨年火災に見舞われたSK Hynixの中国工場が生産ラインを回復しつつあり、供給体制が揃ってきたといえる。

国内では4月からの消費増税に対するパソコンの駆け込み需要があり、DRAM市況は好調だが、増税以降の見通しは立っていない。また海外、特にアジアでは春節(旧正月)が終わり中国メーカーの供給が戻ってきているようだ。

クルマ向けの半導体では、ルネサスエレクトロニクスがフラッシュマイコンに集積するメモリの大容量化を図るため、従来の40nmから28nmへ微細化したメモリIPを開発した。40nmではメモリ容量は最大8Mバイト(64Mビット)だが、28nmでは16Mバイト(128Mビット)を提供できる。このIPは実際にシリコンに焼き付けた試作チップで160MHzの高速動作や20年のリテンション、25万回の書き換え回数を確認したもの。

ルネサスが持つフラッシュマイコン用のメモリセルにはMONOS(metal-oxide-nitride-oxide-semiconductor)構造を採用している。これは2層ポリシリコン構造よりも微細化しやすいという特長がある。同社はMONOS構造のフラッシュマイコンの実績を重ねてきた。メモリ容量増加によって、次世代安全システムADASや制御アルゴリズムの開発に弾みがつく。

超小型自動車を、欧州ではよく見かけるが、トヨタは自社製EVの「アイロード」(二人乗り)とトヨタ車体製の「コムス」(一人乗り)(図1)合計70台をフランスでの3年間の実証実験に提供する、と21日の日経が報じた。また、ホンダも二人乗りのEV「MC-β」の欧州展開を目指すという。超小型車は道幅の狭い欧州では規制が少なく、日本よりも普及している。このため、トヨタやホンダは欧州規格での認定を取り、進出を決めたい考えだ。


図1 トヨタ車体が販売している超小型EV「コムス」

図1 トヨタ車体が販売している超小型EV「コムス」


先週は半導体製造装置メーカーのニュースもあった。東京エレクトロンがApplied Materialsとの統合に関する報告書を米証券取引委員会に提出した、と24日の日経産業新聞が伝えた。2014年後半の統合に向けた準備は社内でも進んでいるようだ。ニコンは、重ね合わせ精度を従来の2.0nmから1.7nmに高めたArF液浸レーザーリソグラフィ装置「NSR-S630D」の受注を始めた。またスループットも、300mmウェーハ96ショットの条件で、従来機の220枚/時から250枚/時へと高めた。ダブルパターン用途を狙っている。

(2014/02/24)

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