基調講演スピーカー

西垣 寿彦

西垣 寿彦 東京エレクトロン株式会社
執行役員
技術戦略本部 情報技術戦略部門 ビジネスイノベーション担当
技術戦略本部 コーポレートプロジェクト部 部長
TEL FSI, Inc. 会長兼社長

Biography

1987年 東京エレクトロン株式会社入社 インスペクション・メジャメント部配属
その後クリーントラック部に配属となり、米国直販体制を現地で立ち上げた後、営業マーケティング部長、BU GMを歴任
開発本部長として開発生産拠点である東京エレクトロン九州で勤務した後、現職

Presentation Title

半導体デバイスの微細化継続を可能とする装置制御技術

Abstract

「ムーアの法則」が提唱されてから50年以上、微細化は継続されてきた。 現在、1世代で微細化される大きさは原子 十数個レベルまで縮小し、加工ばらつきに至っては、原子数個レベルの制御を要求されている。 また、高度に微細化された半導体デバイス製造には精細なプロセス制御が必要であり、製造コスト抑制のために全ユニットプロセスに共通する、高い生産性と高歩留の量産技術の確立が求められている。
生産性は主に半導体製造装置のスループットと稼動可能時間で決まる。 スループットは装置のプロセス性能次第だが、稼動可能時間は製造に寄与しない時間、すなわち、定期装置検査 (QC) や定期メンテナンス (PM) のような予定された時間と、トラブル対応のための不定期メンテナンスの時間によって決まる。 不定期メンテナンスは装置の故障時、何らかの原因でプロセスが不安定になった時およびパーティクルが発生した時に行われる。 量産現場においては不定期メンテナンスが多くなる程生産計画が不正確になるため、不定期メンテナンスをできるだけ削減することは最も重要な課題の一つである。 また、パーティクルは装置の稼働可能時間を短くするだけでなく、デバイスの歩留を低下する大きな要因になる。 高度に微細化された半導体デバイス製造では非常に微細なパーティクルが歩留を低下させるため、微細パーティクルの検出と制御が必要である。
本講演では、微細パーティクルの検出および制御技術の紹介と、不定期メンテナンスを削減するための機械学習を応用したモデリング技術について報告を行う。

チュートリアルスピーカー

今村 誠 氏

今村 誠 氏 東海大学
情報通信学部 教授

Biography

1986 年3 月京都大学工学部数理工学科修士課程修了.同年4 月三菱電機(株)入社.
情報技術総合研究所勤務後,2016年4月より東海大学情報通信学部に勤務.博士(情報科学).
データ分析,構造化文書処理,自然言語処理,CALS/ECシステム等の研究開発に従事.
情報処理学会平成18年度 論文賞,(社)日本電機工業会平成13年度電機工業技術功績者発達賞,平成16年度山下記念研究賞(情報学基礎)などを受賞.
情報処理学会,電気学会,人工知能学会各会員.

Presentation Title

機器・設備予知保全におけるデータ分析方式について

Abstract

IoT(Internet of Things),インダストリアル・インターネット,そして,インダストリー4.0の進展に伴い,機器・設備の予知保全へのデータ活用が注目されるようになった。 一方,産業分野はマーケティング分野と異なり,機器・設備が本質的に物理的なシステムであるため,マーケティング向けのデータサイエンスの手法を機器・設備に適用するだけではうまくいかない。 そこで,本チュートリアルでは,データ処理,物理的な知識,そして,費用対効果の観点から機器・設備の予知保全を総合的に扱う実践的な方法論として,PHM(Prognostics and Health Management)を紹介する。 そして,機器の動作原理である物理法則や経験的なドメイン知識を生かしたデータ分析方式や,機器・設備特有のデータ分析アルゴリズムを説明する。

仁科 健 氏

仁科 健 氏 名古屋工業大学 教授
社会工学専攻 経営システム分野

Biography

名古屋工業大学教授. 1975年名古屋工業大学工学部を卒業. 1977年名古屋工業大学大学院工学研究科修士課程を修了. 1990年東京工業大学工学博士.専門分野は品質管理,応用統計.

Presentation Title

半導体製造工程における能動的な管理図管理

Abstract

製造工程におけるデータ獲得の環境は様変わりした. 工程のアウトプットの時系列データのみをモニタリングするような伝統的で受動的な方法によって工程管理を進めていくのは難しい. なぜならば,APCによって時系列データの変動は制御されており,そのために単なる工程のアウトプットは工程の鏡としての機能を失っているからである. 本講演では,このような状況でのSPCの一つのあり方を紹介する.
APCは意図的にプロセスパラメータの値を変える. その結果としてアウトプットが変わる. APCを入力信号と考えたとき,工程の入出力関係をモニタリングできる. また,劣化しない工程のパーツはない. 部品の劣化を入力とみなしたならば,同じように工程の入出力関係をモニタリングできる.
伝統的なSPCは受動的である. 一方,入出力関係をモニタリングすることは能動的な管理となる. 本講演では,半導体製造工程での事例を紹介する. 部品の劣化の事例ではT2 - Q管理図が有用である.