基調講演スピーカー

門村 新吾

門村 新吾
ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社
技監
ID開発部門部門長

Biography

ソニー(株)入社後、ドライエッチングのエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後、ゲーム向けLSIの開発責任者などを歴任。
2009 年には、リーマンショックの影響でビジネス環境に逆風が吹く中、傘下の半導体技術者150名を率いて、背水の陣でソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(以降、SCK)熊本TECに赴任。
300mmウェハでの裏面照射型CMOSイメージセンサーの量産開発を成功に導き、現在のソニー半導体の躍進に繋がった。
2018年にはSCKの執行役員、2019年4月からSCKの技監として、イメージセンサーの新技術創出と、総勢4000人を超えるSCKエンジニアの育成に取り組んでいる。

Presentation Title

ソニーのCMOSイメージセンサーの未来とそのものづくり

Abstract

スマートフォン、デジタルカメラ、自動車、産業機器、医療機器など、様々な分野でのアプリケーションが期待されるイメージセンサー市場において、ソニーは、裏面照射型CMOSセンサーをベースとした様々な独自技術で、高画質と多機能/高性能を実現する製品を産み出し、世界をリードし続けている。 そして、その生産拠点においても、デバイスの高性能化に伴うプロセスコスト増大を製造技術力で解決するための究極のものづくりを目指して、ビッグデータ分析やAI関連技術を駆使した工場のスマート化に取り組んでいる。
本発表では、ソニーのイメージセンサービジネスの今後のさらなる成長戦略について、未来に向けたブレークスルー技術、最先端のものづくり手法の両側面から、最新の事例を交えて解説する。

チュートリアルスピーカー

武田 英明

武田 英明
国立情報学研究所
教授

Biography

国立情報学研究所(NII)教授、総合大学院大学教授。1991年工学博士(東京大学)。 2005年から2010年は東京大学寄付講座(住友商事)教授。 2018年より人工知能学会倫理委員会委員長。 現在、内閣官房データ流通環境整備検討会オープンデータワーキンググループ構成員、総務省AIネットワーク社会推進会議AIガバナンス検討会構成員、経済産業省情報共有基盤推進委員会構成員等。 専門は人工知能、特にセマンティックWebとLinked Open Data (LOD)。LODの専門家として、政府や自治体、企業等におけるナレッジグラフやLOD技術の普及に尽力。 LOD技術普及のためのNPO (リンクト・オープン・データ・イニシアティブ)の理事長も務める。

Presentation Title

データの相互運用性のためのセマンティックWeb技術:オントロジー、スキーマ、Linked Data

Abstract

データの相互運用性は領域内あるいは領域間でデータを利用するときの鍵である。 セマンティックWeb技術はWeb上の情報を人間とコンピュータ双方に理解可能にする技術として開発されてきたが、近年、データを人間とコンピュータ双方に理解する技術として有用な技術であることが認識されている。 データに対して意味のレイヤーを付加することは単に人間の理解促進だけでなく、データ間にある意味の違いを吸収することで、領域内および領域間でのデータ相互運用性の向上に有用である。 ここではセマンティックWeb技術によるデータ相互運用性向上に関わる二つの実践例を紹介する。 一つは農業分野でのオントロジーの構築である。これにより農業情報や農業データは共有が容易や統合が容易になった。 もう一つはIMI共通語彙基盤で、基本的な概念に対するスキーマを提供することで、オープンデータの標準化に貢献している。

大石 修

大石 修
日本アイ・ビー・エム・サービス株式会社
シニア・アーキテクト

Biography

1990年 電気通信大学卒業、同年日本アイ・ビー・エムに入社し、同社の半導体工場工程管理システム(MES)の開発と保守に従事。入社後200mmと300mmの半導体工場を中心に複数のお客様のMESの設計と導入、IBMの半導体MESソリューションのSiView開発に従事した
2012年以降SEMI JA GEM300 Task Forceの活動に参加し、2017年からTF内のE170 Application Study Working Groupの共同リーダーを務める

Presentation Title

SEMI Standardを活用したセキュリティ強化とオペレーション指向のレシピ管理

Abstract

製造ラインをよりスマートなものにするにはより多くの関連システムにより、ファブ・データを広く共有する必要があり、さらに高度なセキュリティ管理スキームが不可欠です。 また、データの整合性が保証され集中的に管理される必要があります。
半導体工場において装置レシピは最も重要な情報の一つであり、十分に保護されている必要があります。 しかし、現在のGEM300では標準化されたセキュリティ管理スキームがないため、十分に保護されていないのが現状であり、以下の様な課題が存在します。
・ユーザ認証が多数の装置に分散されており、集中管理ができない
・装置内の単一のレシピ・スペース内でレシピが管理され、作業目的による分離ができない
・本来目的やセキュリティレベルが異なるレシピ操作が、単一のセキュリティレベルで実行される
このチュートリアルでは、レシピ運用とその問題点、SEMI Standardによるソリューションについてご説明します。