2月に最もよく読まれた記事は「1200VのパワーGaNベンチャー」
2023年2月に最もよく読まれた記事は、「GaNの常識を覆す1200Vの技術でEV市場を狙うパワー半導体ベンチャー」であった。GaNは650Vまで、SiCは1200V以上も可、というこれまでの常識を覆すGaN HEMT構造を見直した結果、横型HEMTでも1200V、20A程度のパワートランジスタを作れることを実証した。ソニー出身のエンジニアが設立したGaNのベンチャー「パウデック」を紹介した記事だ。GaNでも縦型にすれば1200Vは可能だと言われているが、作りやすく安価な可能性のある横型で高耐圧を実現した。
第2位は「半導体関係各社の業績から読み取る半導体景気の動向」で、1月終わりから2月はじめにかけて発表された各社の業績から見えてくる半導体の景況を分析した記事。総じて民生向け市場は在庫が多く不調だが、自動車向けと産業向けはまずまずの業績を残している。
第3位の「TSMC熊本に次ぐ2番目の半導体工場建設は日本政府の補助金次第」は、ブロガーの服部毅氏が書いた記事。TSMCのトップが日本に第2工場設立を検討していると述べたが、そのあたりの話をまとめたもの。
第4位「世界の半導体購入額トップテンランキング、やはりAppleがトップ」は、市場調査会社のGartnerが発表した世界の半導体ユーザーのトップランキングを示した記事で、半導体はもはや電機ではなくITへ完全にシフトしている様子が読み取れる。
第5位の「ルネサスとTELの決算発表から景気動向を読み取る」は、各社の決算報告からやや遅れて発表された日本の代表的な半導体メーカーと製造装置メーカーの決算報告から、やはり現在の半導体景気動向を裏付ける数字が発表されている。