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組み込みシステム技術者の要求を満たす電源ICをLinearが発売

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米Linear Technology社は、組み込みシステム設計者が欲しがるような電源機能をほぼすべて満たすようなパワーマネジメントIC、LTC3556をリリースした。これは、最近の電子機器がUSB充電することにも対応した、スマート電源ともいえる製品である。


米Linear Technology社は、組み込みシステム設計者が欲しがるような電源機能をほぼすべて満たすようなパワーマネジメントIC、LTC3556をリリースした。これは、最近の電子機器がUSB充電することにも対応した、スマート電源ともいえる製品で、集積している回路は、USBパワーマネジメントと、バッテリーチャージャ、最大1Aのバック・ブースト、すなわち昇圧・降圧両方可能なDC-DCコンバータ、最大400mAの降圧レギュレータ2回路、そしてLDOまでも1チップに搭載している。


LTC3556 : What is it?


このため、組み込み設計者は、マイクロプロセッサやDSPコア、FPGA、I/O、メモリー回路、メディアプロセッサ、無線/携帯/放送受信回路、HDD(ハードディスクドライブ)などを搭載したボードや高集積のLSIを動かすことができる。約4.1Vから2.7Vまでの電圧を出力するリチウムイオン電池からの電圧を安定化するためには、降圧回路と昇圧回路の両方が欠かせない。バッテリーを正しくしかも高い効率で充電するための制御回路も必要になる。1V以下の低い出力電圧も欲しい。負荷に流す電流は数百mAと中〜大電流を流したい。充電時間を早めたい。外部に接続する部品点数を少なくし、かつ電源用ICチップの面積も小さくしたい。このような要求をすべて満たす電源用ICが今回リリースされたパワーマネジメントICだ。

一方のLinear Technologyは「意味のある高集積(meaningful integration)」電源ICを心掛けている、と製品マーケティングマネジャーのTony Armstrong氏は強調する。もちろん、経常利益率の高いLinear Technologyにとって価格だけが勝負の市場には決して行かない。たとえ、今年世界に出荷される携帯電話機の台数が12億台に達するという巨大な携帯電話機市場でも、大半の機種が低価格機種であるため、この低価格品向け市場には決して出荷しない。

このICは、リチウムイオン電池1本でボードを動かす回路をカバーできるうえ、上の要求を満たすための二つの400mA降圧レギュレータは0.8Vまで下げることができる。レギュレータ内部抵抗の低いスイッチにより効率を94%と上げたため、バッテリー寿命を長くできる。また、バーストモードを利用すると、リチウムイオン電池使用の降圧・昇圧レギュレータに20μA程度、降圧レギュレータにも35μAしか流さないような軽い負荷での効率を最適化してくれる。PowerPath機能もある。これはACアダプタやUSBポート、リチウム電池といった多数の電源を同時に使い、システム負荷に電力を常に供給するという場合に、電力の流れをスムーズに切り替え制御してくれるという機能だ。たとえば高速充電の時に、入力段を切り替えてUSBポートで使える2.5Wをフルに利用して充電電流を流す。500mAしか流せないUSB電源にも最大700mAを供給し、しかも途中でACアダプタに差し込めば1.5Aまで供給する。内部のダイオード抵抗180ミリオームと外部ダイオードの制御を合わせても生じる熱を抑え、効率を下げない。

制御通信用にI2Cインターフェースを設けており、チップは4mm×5mmのQFN-24に収められている。Linearは「意味のある高集積」を今後も電源用ICに展開していく方針だ。

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