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ST-MRAMは1Gビットに、Everspinがサンプル出荷

Everspin Technologies社は、1Gビットという高集積のST(spin torque)-MRAM(Magnetoresistive random access memory)チップのサンプル出荷を始めた。複数の特定ユーザー向けのチップであり、量産は未定。これまでのST-MRAMの最高集積度は256Mビットだった。

図1 MRAMはRAM動作可能なくらい書き換え回数が多く、しかも書き換え時間もRAMに近いほど速い 出典:Everspin Technologies社ホームページ

図1 MRAMはRAM動作可能なくらい書き換え回数が多く、しかも書き換え時間もRAMに近いほど速い 出典:Everspin Technologies社ホームページ


MRAMはこれまで集積度を上げにくく、Gビットの製品が難しかった。Everspin社は、GlobalFoundriesの300mmラインを使い、28nmCMOSプロセスで製造することで高集積化を達成したとしている。従来は40nmラインだった。メモリセルにはEverspinが特許を持つpMTJ(perpendicular magnetic tunnel junction)技術を使っている。

ST-MRAMは、これまでのNANDフラッシュをはじめとする不揮発性メモリと比べ、書き換え回数(Endurance)が多く、RAMのように使えることが特長である。加えて、瞬時停電などの一瞬の電力停止に対して、従来はスーパーキャパシタやバッテリを用意する必要があったが、この不揮発性RAMはその必要がなく、ストレージデバイスの信頼性と性能を高められる。加えてNANDフラッシュベースのSSDは、書き込み増幅(Write amplification)やオーバープロビジョニングといった書き替え回数の限界があるが、ST-MRAMは書き換え回数がほぼ半永久的なので、こういった問題を回避できる。製品名はEMD4W001G。

1Gビット品の開発とは別に、同社は256MビットのDDR3 ST-MRAMチップを実装したストレージアクセラレータ、nvNITRO製品ラインをリリースした。この製品は1GBと2GBの製品がある。MRAMはDRAMやSRAMのように速く、しかも電源を切ってもメモリ内容が保存される不揮発性。nvNITROの性能は、エンドツーエンドのレイテンシが6µsしかなく、150万IOPS(I/Os per second)のI/O性能を持つ。PCIe Gen3高速インターフェースを8レーンまで対応、PCIeカードの半分の高さと長さしかない小型形状である。NVMeおよびMMIOインターフェースもサポートする。出荷は2017年第4四半期を予定している。

Everspinは、これまでもMRAMを製造しており、累計で7000万個を出荷してきたという。

(2017/08/09)

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