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セキュリティ強化した802.11i準拠のWi-FiベースバンドICをロームが開発

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 ロームは、セキュリティのためのユーザー認証と暗号化プロトコルを取り込んだIEEE802.11iに準拠した無線LAN用ベースバンドLSIを開発、このほどサンプル出荷を開始した。この無線LAN用LSIは、基本的な通信規格である802.11a/b/gにも言うまでもなく準拠している。2.4GHz帯のRFチップと組み合わせれば無線LAN装置を構成できる。

このベースバンドチップに認証用プロトコルも内蔵しているため、ホストCPUにプロトコルを移植する必要がない。また、認証や暗号解読用のプロトコルもこのベースバンドLSIに搭載しているため、ホストCPUへの負担が少ない。暗号のプロトコルには802.11iに内蔵されるAES(Advanced Encryption Standard)あるいはTKIP(Temporal Key Integrity Protocol)に加え、従来型の64/128ビットWEP(Wired Equivalent Privacy)方式も組み込んでいる。

ユーザー認証には、LAN内のユーザー認証方式を定めた規格であるIEEE802.1xを利用する。これは認証されていないユーザーからの通信をすべて遮断し、認証されたユーザーのみに通信を許可する。RADIUSプロトコルを使った認証システムサーバーとセキュリティ度の高いネットワーク接続ができるようになる。

このベースバンドチップを制御するCPUには英ARM社のARM7TDMIを搭載した。対応するOSは、Windows Mobile version 5.0とLinux、μITRONで、それぞれデバイスドライバを用意している。

BU1802GUとBU1903GU

製品は2種類提供する。SDカード用のインターフェースSDIOを持つBU1802GUと、SPIインターフェースを持つBU1903GUである。CPUコア電圧は標準1.5V、I/Oとアナログ電圧が標準3.3Vである。内部のバスはARM 社が提唱する無料のバスAMBA AHBバスを使っている。

いずれの製品もホストCPUを通すか、あるいはフラッシュメモリーからファームウェアを入れ替えるだけで、ステーション用途にも、アクセスポイント用途にも共通基板で切り替えて使える。パッケージはVBGA195T080(8mm x 8mm x 1.2mm厚)。サンプル価格は5000円、量産開始は2008年1月から。当初月産50万個生産する計画である。

問い合わせ先:営業本部、電話(075)311-2121、メール:webmaster@rohm.co.jp

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