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お盆休みの中、LED照明と太陽電池がやたらと熱く新規参入も多い

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8月11日の週は、いわゆるお盆休みに入り、日本全国夏休みの週となった。もちろん、夏休みをとれない方も数多くおられる。この1週間の関東の電車は比較的すいていたが、乗客が全くいないわけではなく、やはり夏休みをとれない方が通勤していたことになる。この週はビッグニュースが少ない。小さなニュースを寄せ集めてみると、LED照明と太陽電池への動きが見られた。

伊藤忠商事がLED照明分野に参入したというニュースは、蛍光灯型のLED照明器具を製作するモモ・アライアンスに1億円を出資したことを伝えている。モモ社は照明用のハイパワーLEDアレイとその駆動電源などを設計製造する企業である。伊藤忠の出資により資本金は5億3890万円に増加した。LED半導体チップそのものは日亜化学工業などから購入し、それを組み立てると同時に、駆動電源を開発しPWM(パルス幅変調)などで光の強さを変える調光機能を設け、照明器具としての付加価値を持たせている。

トヨタ自動車の高級車レクサスLS600hに搭載されているLEDヘッドライトだが、ヘッドライトメーカーの小糸製作所はLEDの効率を上げて数を減らしコストダウンを図り、高級車から小型車にまでLEDヘッドライトを拡大していく。LEDヘッドランプを使えば2~3割程度ランプの重量が減るという。自動車のテールランプには赤色のLEDランプが使われて久しいが、その国内普及率は3割にも達するとしている。LEDは電球式ランプと比べると寿命が長く、並列動作させていれば1個切れてもランプとして動作できるというメリットがある。もちろんその分少し暗くなるわけだが、電球ランプなら1個切れてしまえば真っ暗になってしまう。片方のランプのまま走行するクルマをときどき見かけるが、あぶない。LEDランプだと、このような危険性はない。

LED照明は、液晶ディスプレイのバックライトに使おうという動きもある。LEDバックライトはApple社の薄型ノートパソコンMacBookAirにすでに使われている。蛍光灯である冷陰極管は蛍光灯の厚みがどうしても残るが、LEDバックライトはチップの厚さと光拡散板の厚さで決まるため蛍光灯方式よりは薄くできる。ノートパソコン1台に40~60個のLEDチップを使うため、バックライトの分、コストアップにはなる。このためLEDメーカーに価格を下げよというプレッシャーが加わることになる。携帯電話用では国内大口価格は1個18円程度まで下がっているというが、ノートパソコンの方が明るさを求められるため、コストをどこまで下げられるか、顧客との攻防戦が始まる。

太陽電池のニュースでは、東京エレクトロンがいよいよ参戦し、太陽電池関連の装置事業をFPD・PVE事業本部として10月1日付けで新設する。太陽電池は、大面積のフォトダイオード半導体である。薄膜トランジスタを大面積に均一に製造するFPD技術ときわめてよく似ている。国内装置業界ではアルバックがすでにこの分野に進出しており、米国のApplied Materials社とこれから競争を繰り広げる。台湾UMCの太陽電池子会社にすでに第1号機を納入したという。

太陽電池セルを実装するパッケージの基板に相当する樹脂製バックシートを三菱アルミニウムや、東洋アルミニウムが増産するというニュースも流れた。このバックシートはリンテックや三菱樹脂も実績を持ち、デュポン/凸版印刷グループはこの市場に参入することを3月に表明している。

LEDや太陽電池以外の通常の半導体LSI分野では、米国の中堅半導体企業のCypress Semiconductor社がインドのNuva大学工学部とグローバルなパートナーを組み、大学における次世代デザイン環境を設立することを発表した。インドの学生たちは、Cypress社が提供するトレーニング、技術サポートを簡単に受けることができ、開発ツールをカリキュラムに組むことができる。Cypressが力を入れるpSoC(プログラマブルなシステムオンチップ)とUSB2.0コントローラ・ソフトウエアツールや開発キットを授業や研究に取り入れて使うこともできる。プログラム可能なアナログ回路、デジタル周辺回路を持つ8ビットマイコンであるpSoCは、ミクストシグナル(アナログ・デジタル混在回路)の組み込み設計のスキルを養う理想的なツールだとしている。


分析:津田建二

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