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半導体が活況、2000年ITバブル以来の騒ぎに

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半導体産業が好況だ。12月23日の日本経済新聞が報じたように、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)はおよそ16年ぶりの高値を更新した。フィラデルフィアSOX指数とは、半導体関連株の多い米フィラデルフィア取引所が発表している経済指数。2000年のITバブルの時に半導体製造装置はピークを迎えたが、今回の動きはそれに迫る勢い。

図1 半導体関連株は2000年のITバブルに追いつく勢い 出典:Yahoo Finance

図1 半導体関連株は2000年のITバブルに追いつく勢い 出典:Yahoo Finance

http://finance.yahoo.com/chart/%5ESOX?ltr=1#eyJtdWx0aUNvbG9yTGluZSI6ZmFsc2UsImJvbGxpbmdlclVwcGVyQ29sb3IiOiIjZTIwMDgxIiwiYm9sbGluZ2VyTG93ZXJDb2xvciI6IiM5NTUyZmYiLCJtZmlMaW5lQ29sb3IiOiIjNDVlM2ZmIiwibWFjZERpdmVyZ2VuY2VDb2xvciI6IiNmZjdiMTIiLCJtYWNkTWFjZENvbG9yIjoiIzc4N2Q4MiIsIm1hY2RTaWduYWxDb2xvciI6IiMwMDAwMDAiLCJyc2lMaW5lQ29sb3IiOiIjZmZiNzAwIiwic3RvY2hLTGluZUNvbG9yIjoiI2ZmYjcwMCIsInN0b2NoRExpbmVDb2xvciI6IiM0NWUzZmYiLCJyYW5nZSI6Im1heCJ9


10月25日号の週刊エコノミスト誌は「半導体バブルが来る!」という特集を組んでいたが、フィラデルフィアSOX指数(図1)は、2000年のITバブル以来の半導体熱の高まりを示している。日経は22日の東京取引所では、半導体関連株が買われ、アドバンテストの株価は11月末から22%上げたと報じている。さらに後工程でウェーハを切断・研磨するディスコは2000年のITバブル以来の高値を付け、日立ハイテクノロジーズも前日比一時3%高まで買われた。リソグラフィのASMLは、年初来の高値を21日に付けたという。製造装置だけではない。GPUのファブレス半導体Nvidiaも11月末比15%上昇したとしている。

製造装置は、7nmプロセスや3D NANDフラッシュのプロセス、後工程ではFO-WLP(ファンナウト・ウェーハレベルパッケージング)などへの投資が非常に活発である。製造装置のB/Bレシオは、セミコンポータルでも報じたように(参考資料1)、11月での日本製半導体製造装置の受注額は10月、11月と連続上昇し続け、ここ1年のピークにあたる1459億ドルに達した。販売額はそれに追いつかないため、B/Bレシオは1.16となった。

世界半導体市場全体の約20%を占めるメモリのうち、金額の大きなDRAMの代表的な商品であるDDR3の4GビットDRAMは、最安値を付けた16年5月から最近31%も上昇し、2~2.2ドルとなったと21日の日経が報じた。中国のスマートフォンメーカーからの引き合いが強く、DRAMメーカーはパソコン用DRAMをスマホ用に振り分けていたが、そのためパソコン用が品薄になりDRAM価格の上昇を招いているという。

DRAMで第3位のMicron Technologyは台湾のNanyaと合弁で設立したInotera Memoriesの買収をこのほど終えた。Micron CEOのMark Durcan氏は、台湾でのDRAM生産に対して来年以降も継続して積極的に投資するという考えを示した、と19日の日経産業は報じた。Inotera株をMicronに売却したNanyaは、Micronに出資し、資本提携している。

半導体の好況を反映するかのように、日立ハイテクは、半導体製造装置事業の米国オレゴン州にある技術拠点「ポートランド・エンジニアリング・センターのエンジニアを2017年3月期中に倍増する、と21日の日経産業新聞が伝えた。現地での採用や日本からの派遣で数十人を増員する方針だ。顧客である米国の大手半導体メーカーからの改良要望に迅速に応えられるようにする。半導体は回路の微細化に伴って製造工程が複雑化しており、技術的サポートの重要性が増しているのに対応するとしている。

20日の日経は、ルネサスエレクトロニクスが5年後に研究開発費を2016年3月期比で3割積み増す方針であると伝えた。自動運転やIoTで先行するためとしている。半導体に組み込むソフトウエア開発にはインドや東欧のデザインハウスを積極的に活用する、と同社社長兼CEOの呉文精氏が述べている。

半導体の活況ぶりはSKハイニックスも研究開発に積極的に投資している。同社は72層の3次元NANDフラッシュを17年前半に終え、2017年後半から72層も積み上げるメモリを量産すると発表した。3D-NANDはメモリセルを縦に積むほど面積効率は上がり、小さな面積でメモリ容量を増大できるため、Samsungをはじめ、東芝も同様に開発している。ただし、Samsung、東芝ともMNOS型のセルだが、MicronとIntelグループはフローティングゲート型を用いている。最近のMicronの発表では、フローティングゲート型の方が3D化は容易だそうで、Samsungが量産化で遅れていることに対して、追い越せるという自信を持っている。


参考資料
1. 日本製半導体製造装置の受注が活発になり始めた (2016/12/20)

(2016/12/26)

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