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ローエンド分野で活躍する中国の電源制御用ICメーカー

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アレグロレポート

 中国電源コントロール用ICメーカーは、主にDC/DC、LDO、電圧計測、LEDドライバーICなどを供給している。中国の電源コントロール用ICメーカーの優位性は、次の3つである。

  1. 中国の市場ニーズを敏速に把握できること
  2. 中国IC産業のサプライチェーンの強いサポートが得られること
  3. ノートPC、デジカメなどが海外から中国へ生産移転されるため、膨大な市場が中国にあること

 現在、中国の主な電源コントロール用ICメーカーは、深セン美芯、南京微盟、経邦微電子、長運通、上海貝嶺、無錫禾芯などがある。これらは、主にDC/DC、LDO、電圧計測、LEDドライバーICなどローエンド製品を中心に設計して供給している。
 中国勢は、主にローエンド市場に取り組んでいるが、この分野において下記の優位性が挙げられる。

  1. 中国勢は、中国市場ニーズを敏速把握し、現地市場に合った特有製品を開発することが可能である。また、中国設計企業のR&D力が向上するとともに、中国ICの採用率が急増しており、より良い中国製電源コントロール用ICとICメーカーが出現しつつある。
  2. 中国当局はIC産業のサポートをしているので、無錫や上海などにIC産業拠点を設置している。その結果、中国IC産業のサプライチェーンが整い、川上と川下の強いサポート体制で柔軟かつスピーディーに対応することが可能になっている。
  3. ノートPC、デジカメなどの生産が中国へ生産移転されているため、膨大な中国市場需要がある。また、TSMCなど大手ファウンドリーが中国に拠点を構えていることで、現地企業にとっては良い製造力を持ったファウンドリー企業を選択することができるようになった。

 今後、中国電源コントロール用ICメーカーにとっては、民生機器向けICの取り組みが突破口となる。特に、携帯電話やPMP(ポータブル・マルチメディア・プレーヤー)など、携帯に便利なポータブル製品が注目されている。また、Li電池の応用拡大に伴い、充電コントロールや保護なども重要な取り組みとなっている。さらに、STB(セット・トップ・ボックス)やLEDライトなどもホットなアプリケーションとして着目されている。


中国の電源コントロール用IC市場推移
2005年中国の電源コントロール用IC市場売上高構成比


セミコンダクタポータルのコンテンツパートナー、アレグロ インフォメーション・インク(以下アレグロ)による、中国のエレクトロニクス・半導体・液晶分野のマーケット情報です。アレグロは、同社独自の調査及び、中国国家統計局、CCID、中国電子報、経済参考報、国際金融報などから得たフレッシュな情報をベースに、特に中国のIT、エレクトロニクス、半導体・液晶関連の情報収集・提供、分析、調査を行っています。今回、提供したのは、同社の月刊レポート「中国レポート:Electronics and Semiconductor China」の2006年7月号からの一部抜粋です。

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