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製造装置のB/Bレシオは0.99だが真の回復ではない

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日本製半導体製造装置の受注・販売統計12月分が発表された。日本半導体製造装置協会(SEAJ)がまとめたもので、それによると12月のB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は、0.99と、まもなく1.00に近づくように見える。

しかし、この数字は3ヶ月の移動平均で表しているため、先月の受注が多かった分を反映している。12月単月では、受注額はむしろ下がっているため、先行きは不透明である。特に昨年は9月に販売額が1894億9800万円のピークを迎え、受注額は1195億5100万円と落ち込み、B/Bレシオは単月で最悪の0.63という結果になった。この数字が3ヶ月平均の足を引っ張り、7月から11月までのB/Bレシオに大きな影響を及ぼした。


半導体製造装置 日本製装置 受注高・販売高


12月になって、9月の影響がなくなり、0.99という数字を得たが、決して回復している数字ではない。というのは12月単独では、受注額1264億9200万円に対して販売額は1441億7000万円と受注額の少ない、0.88という数字だからである。さらに、受注額を対前年で比較すると、42.1%減という大きく落ち込んでいる(下の図)。

加えて、今年の設備投資は、昨年大きく伸びた台湾がTSMCもUMCもさらにはエルピーダメモリも昨年よりは抑えると言っていることから、過度の期待は禁物である。


半導体製造装置 日本製装置 受注高


このことから、3ヶ月の移動平均の0.99という回復したかに見える数字にごまかされず、気を引き締めることが肝要だろう。

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