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SOIを含むシリコンウェーハ市場は2022年、12%成長の160億ドルに

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シリコンウェーハとSOI(Silicon on Insulator)ウェーハの合計市場が2022年に前年比12%増の160億ドルになりそうだ、と半導体関係材料の市場調査会社TECHCETが発表した。ウェーハ出荷面積は同6%増の151億平方インチになるとしている。TECHCETは半導体や半導体製造に必要な材料を専門とする市場調査会社。

Silicon Wafer Shipment Forecast / TECHCET

図1 SOIを含むシリコンウェーハの出荷面積の予測 出典:TECHCET


同社シニアディレクターのDan Tracy氏は「2022年の市場成長は出荷量の成長というより平均売価の値上がりによるもので、先端のロジックやメモリ製品が値上がりした」と見ている。半導体ウェーハメーカーにとって、価格の値上げは生産能力を拡大する上で重要な戦略であり、すでに上位5社のウェーハメーカーは生産能力の拡大を発表している。これらの設備投資額は20億ドル以上になり、設備の完成、稼働には2年以上かかると見られている。このため十分なウェーハ生産能力が得られるのは2024〜25年だと見ている(参考資料1)。

TECHCETの予測(図1)から出荷面積を見積もると、22年は151億平方インチということは、23年には149億平方インチ程度が見込まれているから、23年の出荷面積は前年比1.3%減になる。これは半導体の需給バランスが崩れ、供給過剰になり、ウェーハも過剰になると見ているからだ。

しかし、供給過剰は一時的なもので、半導体製品の在庫が一掃されれば、24年には再び立ち上がるため、半導体市場は成長曲線に乗ることになる。AI、IoT、5Gなどがこれからも長期にわたって成長し、実際にそれらの技術を使う新規需要は、2024年以降になると見ている。なぜなら、AIもIoTも5Gのセットは20%程度で成長し続けており、これからも成長し続けるからだ。これらの技術を使う自動車やロボット、医療機器、メタバースなどの最終製品は長期的に成長していく。

24年〜25年にはさまざまな半導体工場が稼働をはじめ、旺盛な需要に応えることができる。加えて、バイデン大統領のCHIPSおよび科学法案が署名され立法化されているため米国内での投資は活発になる(参考資料2)。例えば、ウェーハメーカーのGlobalWafersはテキサス州のシャーマン市に新工場を建設すると7月に発表している。米国内での半導体や関連する新工場がCHIPS法案の補助金を当てにして相次いでいる。このため、シリコンウェーハも活発に増えていくとTECHCETは見ており、2025年には163億平方インチの出荷面積を見込んでいる。

参考資料
1. "Silicon & SOI Wafers - A Record Year Amidst Tightening Supply", TECHCET (2022/08/16)
2. 「米バイデン大統領がCHIPS法案に署名、半導体投資を支援」、セミコンポータル (2022/08/15)

(2022/08/17)

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