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2022年の半導体設備投資は前年比24%増の21兆円を超える見通し

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2022年の半導体設備投資額は前年比24%で1900億ドル(約21.9兆円)を超えることになりそうだ(図1)。この報告をしたのは米市場調査会社のIC Insights社(参考資料1)。大きく成長した2021年は同36%成長で、2022年は当初10%成長程度とみられていた。しかし半導体不足は未だに解決していない。やはり上方修正の様相を示すようだ。

Worldwide Semiconductor Capital Spending Trends (2008-2022F) / IC Insights

図1 世界半導体メーカーの設備投資の年次推移 出典: IC Insights


IC Insightsによれば、2020年は同10%成長だったことから、3年連続2桁成長する可能性が高くなる。なぜ、このような上方修正が出てきたのだろうか。新型コロナパンデミックからの急速な需要増に答えられなかったためだとしている。半導体やファウンドリ工場では90%以上の稼働率になっており、ファウンドリでも100%に達している所が多いという。

IC Insightsが調査したところによると、2022年に投資額が前年比で40%以上増に及ぶメーカーが13社もある(表1)。これは、2020年と比べると2倍以上だとしている。ただし、今後数年間のうちにパンデミック前の成長率に落ち着くだろうとIC Insightsは見ている。


Companies Expected ti Increase Spending by ≥ 40% in 2022 / IC Insights

表1 2022年に前年比40%以上の投資を行う半導体メーカー 出典:IC Insights


この表にある13社を合計すると、2021年には前年比62%増の606億ドル、22年にはさらに52%増の918億ドルを投資する計画だ。この表をみていて気が付くことはメモリ大手3社(Samsung、SK hynix、Micron)が全く入っていないことであり、またファウンドリメーカーはトップ3社(TSMC、UMC、GlobalFoundries)が入っていることだ。そしてアナログICメーカーの投資も大きい。TIとAnalog Devices、Infineon Technologies、STMicroelectronicsの大手4社が入っている。そしてビジネスチャンスを捉えることが上手な台湾企業が5社もある。

その中の一つ、UMCは300mm工場(Fab12i P3と呼ばれる)をシンガポールに建設する計画であり、22nm/28nmプロセスノードの製品を生産する。計画では50億ドルを投資し、その最初のフェーズとして2024年に稼働する。まずは2022年の投資予算は30億ドルから36億ドルに上方修正するとみられている。

参考資料
1. Semi Industry Capex Forecast to Jump 24% and Reach Over $190 Billion This Year, IC Insights (2022/03/01)

(2022/03/02)

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