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半導体製造装置の販売額、北米製は成長続け、日本製は一服

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日米とも、半導体製造装置の販売額はここ3ヵ月連続、前年同月比、前月比ともプラスの右肩上がりを示していたが、この6月は日本製半導体製造装置のみが前月比よりマイナスとなった。2021年6月における北米製の販売額は、前月比2.3%増だが前年同月比は58.4%増の35.9億ドル、日本製のそれは前月比18.3%減だが前年同月比では38.3%増の2495億円となった。

図1  日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移

図1  日本製および北米製の半導体製造装置販売額の推移


日本製および北米製の半導体製造装置は、それぞれSEAJ、SEMIが発表したものだが、いずれも3カ月の移動平均値を採っている。つまり移動平均値を採りながらも変動が大きいということは、月ごとの変動はもっと大きいことを意味する。

前月比18.3%減という数字だけだと、ずいぶん大きく落ち込んだように思えるが、これでも前年よりは4割近い成長なので、恐らくそう悲観する数字ではないかもしれない。この数字に関してSEAJは何もコメントを発表していない。北米製に関してはSEMI会長のAjit Manocha氏が発言している。同氏は、「2021年前半に半導体製造装置市場は極めて大きな成長を遂げた。設備投資額がこれまでよりも高く、SEMIは工業市場の構造変化を見てきた。イノベーションと経済のデジタル化によるテクノロジーをドライブするのに半導体への需要が必要だからである」と述べている。

今のところ日本製半導体製造装置の前月からの落ち込みは、21年3月からの急速な販売額の急上昇はむしろ異常な動きのように見えるため、6月はちょっと一服的な月だったのではないだろうか。詳細な分析には、販売先の地域別情報や、メモリ用途かロジックやファウンドリ用途か、といった情報が必要で、今のところこれらの情報は公表されていないため、確実なことは言えない。


参考資料
1. 半導体不足を背景に、製造装置の販売額は連続過去最高を突破 (2021/06/23)

(2021/07/30)

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