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MEMSセンサ/アクチュエータは、非MEMS製品よりも付加価値は4倍高い

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MEMS(Micro-Electro-Mechanical System)技術で作られたセンサやアクチュエータの平均単価は非MEMSのセンサやアクチュエータよりも平均単価が4倍も高く、それだけ付加価値が高い。高いからといって、成長が期待されない訳ではない。2020年〜2025年の成長率は、11.8%という高い2桁成長のCAGR(年平均成長率)で推移しそうだ。

MEMS-based Sensor / Actuator Growth

図1 MEMS製品の市場の伸びと個数 出典:IC Insights


この見通しを発表したのは市場調査会社のIC Insights(参考資料1)。MEMSセンサはDX(デジタルトランスフォーメーション)や自動車向けや工業向けではで欠かせないデバイスであることがその高い成長率になる。

MEMSのセンサとアクチュエータは2020年に前年比で11%成長を遂げたのち、2021年は16%成長と期待されている。長期的にもMEMS技術は、これまで大きく落ち込んだことはなく、順調に成長を続けてきた。2015年から2020年までの販売額のCAGRは10.3%増で、出荷数量のそれは14.1%成長で推移している。今後も2020年から2025年の販売額のCAGRは11.8%成長だが、出荷個数のそれは13.4%成長となっている。2025年にはMEMSの販売額は2020年の137億ドルから241億ドルへと成長が期待されている。

ここで定義しているセンサやアクチュエータには、CMOSイメージセンサなどの受光デバイスは含まれておらず、受光・発光デバイスはオプトエレクトロニクスに分類されている。ただし一口に光以外のセンサと言っても、温度センサや簡単な磁気センサのようにMEMS構造を採らないセンサもある。図1ではMEMS構造を採らないセンサは含んでいない。

ちなみに、2020年における全センサ/アクチュエータの販売額は165億ドルで、MEMSセンサはそのうちの83%を占める。全センサ/アクチュエータの販売数量は、309億個になり、MEMS製品はそのうちの55%に相当する。このことからMEMSセンサやアクチュエータ製品の平均単価は0.81ドルとなり、MEMSを使わないセンサやアクチュエータの平均単価は0.21ドルとなる。つまり、MEMS製品は、そうではない製品と比べ、センサやアクチュエータの付加価値が約4倍高いと言えそうだ。

参考資料
1. MEMS Semiconductors Strengthen After Holding Up Well in 2020 (2021/06/21)

(2021/06/30)

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